ウクライナ侵攻当初の激戦地 マリウポリを記録した映画公開

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻当初、激しい戦闘が行われていた東部の要衝マリウポリで暮らす住民の姿を記録した映画が、15日から都内で公開されています。

ドキュメンタリー映画「マリウポリ 7日間の記録」はロシアが軍事侵攻を始めてまもない去年3月、マリウポリに入ったリトアニア人のマンタス・クベダラビチウス監督によって撮影された作品です。

作品では、激しい戦闘が続いていた当時、教会に避難した住民たちの暮らしに焦点を当て、砲撃のごう音が響く中で集まって礼拝をしたり、有り合わせの食材で料理をしたりと、日々を送る様子がカメラに収められています。

監督は、撮影途中で親ロシア派の武装勢力に拘束され殺害されたため、同行していた助監督らが残された映像を編集して、映画として完成させたということです。

映画は15日から東京 渋谷の映画館で公開され、来日したプロデューサーのナディア・トリンチェフさんが舞台あいさつを行い「作品に登場する人たちはスープを少しでもおいしく作り、互いを気づかうなど今の私たちの日常と共通するところがある。人が互いをどう気づかえるかというところに、平和への糸口が見えてくるのではないか」と説明し、戦地のありのままの様子を感じてほしいと話していました。

「マリウポリ 7日間の記録」は都内のほか、京都市や仙台市など国内各地で順次、公開される予定です。