“花粉症に効果”のお茶からステロイド検出 販売中止へ

花粉症に効果があるなどとうたい大手通販サイトなどで「健康茶」として販売されていたお茶に、本来食品に使用できない医薬品の成分のステロイドが含まれていたとして、国民生活センターは事業者に販売中止を要請するとともに、飲用した場合は医療機関を受診するよう呼びかけています。

ステロイドの成分が含まれていたのは、大阪市都島区の「香塾」が「花粉症の症状が改善される」などとうたい健康茶として販売していた「ジャムー・ティー・ブラック」です。

ことし1月、4か月ほど飲み続けていたという10代の女性の血液検査の結果を見た医師が副腎機能の異常に気づき、飲むのを止めたところ、数値が改善したなどとする情報が国民生活センターに寄せられました。

これを受けてセンターが大手通販サイトで売られていた同じ商品を購入し、成分を分析したところ、医薬品の成分でステロイドの一種「デキサメタゾン」が、1グラムあたり3マイクログラム検出されたということです。

「デキサメタゾン」は炎症を抑える作用があり、リウマチやアトピー性皮膚炎などに使われる医薬品の成分で、けいれんや感染症の悪化などの副作用があるとされていて、食品での使用が禁じられています。

国民生活センターは事業者に直ちに販売の中止を要請するとともに、飲用した場合は医療機関を受診するよう呼びかけています。

国民生活センターによりますと、販売会社の「香塾」は、販売中止の方針を示しているということです。