スシロー 航空機の代替燃料「SAF」製造に使用済み油を提供へ

大阪に本社がある回転ずしチェーン大手の「スシロー」の運営会社は、廃食油などを原料とする航空機の代替燃料「SAF」の製造に向けて、店舗から出た使用済みの油を提供していくことになりました。

この取り組みは、「スシロー」の運営会社の「FOOD & LIFE COMPANIES」が、プラント大手の「日揮ホールディングス」などと協力して行うものです。

この会社が運営する回転ずし店や居酒屋、およそ680の店舗で、天ぷらなどの揚げ物を調理したあとの油を回収した上で、日揮などが設立した会社が大阪 堺市に建設する製油工場で「SAF」を製造することにしています。
各社によりますと、「SAF」の製造は年間でおよそ75万リットルを見込んでいるということで、主に国内の航空会社に提供したい考えです。
廃食油などからつくる「SAF」は、化石由来の従来の燃料と比べて二酸化炭素の排出量を80%程度減らせるとされ、国は、2030年までに国内の航空会社が使う燃料の10%を「SAF」に置き換える目標を掲げています。
「スシロー」の運営会社の林麻夕美さんは「魚など海洋資源を扱う中で、気候変動は経営上のリスクだと考えている。油の提供を通して循環型社会の実現に貢献していきたい」と話していました。