3月の主な地点の平均気温 統計開始以降で最高に

先月の主な地点の平均気温は全国的に高く、北日本から西日本の各地では平年を2度から3度上回り、気象庁が統計を取り始めた1946年以降、3月として最も高くなりました。気象庁は「大陸からの寒気の影響を受けにくく南からの暖かい空気が流れ込みやすかったため」と分析しています。

気象庁が3日発表した先月の天候まとめによりますと、南からの暖かい空気に覆われる日が多く、日本付近への寒気の流れ込みもこの時期としては弱く、全国的に月の平均気温がかなり高くなりました。

特に3月下旬は各地で気温が上がり、22日には最高気温が札幌市で19.1度、盛岡市で21.5度、福島県会津若松市で23.5度などと北海道と東北などでは季節はずれの暖かさとなりました。

また、14日には東京で平年より9日早く、サクラが開花しました。

3月の平均気温は平年と比べて札幌市と仙台市で3.8度、東京の都心と名古屋市で3.5度、大阪市で3.1度、福岡市で2.8度など、いずれも高く、統計の対象としている全国153地点中114か所で1946年に統計を取り始めてから3月としては最も高くなりました。

東京では明治9年(1876年)の観測開始以降の148年間で3月の平均気温としては最も高くなりました。

地域ごとに見ても北日本と東日本では平年を3.4度上回って1946年の統計開始以降、過去最も高くなり、西日本でも2.6度上回り、おととしと並び最も高くなっています。

また、沖縄・奄美でも平均気温が平年を0.8度上回りました。

気象庁は「日本付近を流れるジェット気流が平年より北を流れたため寒気の南下が弱く、暖かい空気に覆われやすかった」と分析しています。

気象庁によりますと、今月から6月にかけては北日本を中心に気温が高くなると予想され、積雪の多い地域では引き続き融雪による雪崩などに注意を呼びかけています。