WBC日本代表 帰国会見【詳しく】栗山監督「感謝でいっぱい」

野球のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで3大会ぶりの優勝を果たした日本代表の選手たちが帰国し記者会見に臨みました。栗山英樹監督は「みなさんの思いが力になった。感謝でいっぱいだ」と話しました。

野球の日本代表は現地時間の21日、フロリダ州マイアミで行われたWBCの決勝でアメリカを3対2で破り3大会ぶり3回目の優勝を果たしました。
大リーグでプレーする大谷翔平選手などを除く日本代表の選手たちは、チャーター機で23日、午後3時すぎに成田空港に到着し、最後の記者会見に臨みました。

この中で栗山監督は「日本でたくさんの人が応援してくれたということを空港で感じた。みなさんの思いが力になり、感謝でいっぱいだ」と話しました。
準決勝でサヨナラのタイムリー、そして決勝では同点に追いつくホームランを打った村上宗隆選手は「さらに目標を高く設定させられる大会になった。3年後の次の大会は全試合4番で出たい」と話していました。
また、アメリカとの決勝にキャッチャーで出場し、7人のピッチャーをリードした中村悠平選手は「みんなそれぞれすばらしいピッチャーで『強みを引き出してあげれば必ず勝てる』と思っていた。その一心でリードした。9回に大谷選手がマウンドに上がった時は『甘めでいいので、どっしり構えてください』と言われたので、そのとおりに構えていた」と明かしました。

日本代表は23日で解散し、選手たちは今後、それぞれの所属チームに戻ってシーズン開幕に向けた調整を進めることになります。

《会見 詳しく》

栗山監督「子どもたちに かっこいいなと思ってもらえたと思う」

栗山監督は、子どもたちへのメッセージを聞かれると「単純に見てもらい、かっこいいなと思ってもらったと思う。『こうなりたい』と思ったとき、人は頑張れると思うので、選手が見せてくれたものに向かって欲しい」と話しました。

また、就任から1年の間、新型コロナの影響で日本代表としての試合ができなかったことについては「試合ができなかった間はシーズン中のプレーを見たりチームに意見を聞きながらやっていった。時間があれば、もっと理解しなければいけなかったかなとは思うが、しかたがないことなのでこれから、そういった時間ができればいいと思う」と話しました。

さらに、野球界の将来のために今回、優勝したことの意味については「子どもの数が少なくなっている中で、スポーツだけでなくエンターテインメントなど夢の幅が広がっている。我々は野球のすごさや面白さなど先輩から引き継いできたことを残していかなければいけない。勝たなければ伝わらないこともあるのでよかったと思う」と話しました。

岡本和真「野球って こんなに楽しかったんだ」

岡本和真選手は「決勝でゲームセットになった瞬間が印象に残っている。野球って、こんなに楽しかったんだと実感しうれしかった。3年後も代表でもう1回野球がしたい」と話しました。

村上宗隆 3年後「全試合4番で出たい」

村上宗隆選手は「大谷選手が決勝でユニフォームが汚れながらもブルペンからマウンドに行く姿は夢のようなシーンだった」と振り返りました。3年後の大会に向けては「全試合4番で出たい」と力強く話しました。

源田壮亮「優勝して みんなが集まったシーンが印象に」

源田壮亮選手は「決勝でベンチの人が身を乗り出し、あとひとつのアウトで世界一だという瞬間の景色と、優勝してみんなが集まったシーンが印象に残っている。3年後もメンバーに選ばれたい」と話していました。

佐々木朗希「3年後は成長した姿で」

佐々木朗希投手は「吉田正尚選手が準決勝でスリーランホームランを打って救われた気持ちになった。3年後は成長した姿でプレーできるようにしたい」と話しました。

山本由伸「3年後も最高のメンバーと世界一目指したい」

山本由伸投手は「準決勝で感じた雰囲気、空気感が印象に残っている。3年後も最高のメンバーと世界一目指して野球ができるように頑張りたい」と話していました。

栗山監督「野球のすごさ すばらしさ感じてもらえた」

栗山監督は、選手をどのように信じていたのかという質問に対して「その時々の状態があって絶好調にならなかったりいろいろあるが、本当にすごいメンバーなので選手も信じてもらった方がやりやすいと思っていた」と振り返りました。そして「日本中の人が野球のすごさ、すばらしさを感じてもらえたと思う。たくさんの子どもたちが、また野球をやってくれると思う」と話していました。

佐々木朗希「真剣勝負でき すごく楽しかった」

佐々木朗希投手は「アメリカの球場でメジャーリーガーと真剣勝負できて、すごく楽しかった。応援ありがとうございました」と話しました。

村上宗隆「目標を高く設定させられる大会」

村上宗隆選手は「さらに目標を高く設定させられる大会になりました」と大会の感想を述べました。

白井一幸コーチ「準決勝 サヨナラ勝ちの場面 印象残る」

印象に残った場面について白井一幸コーチは「準決勝で村上選手がサヨナラのヒット打ったとき、周東選手がホームに返ってくる場面は、ここは回すか止めるか、三塁コーチとしては難しい場面だったが、選手全員30人のコーチがいて何も臆することなく回すことができたことが印象に残っている」と話しました。

栗山監督「野球ファン全員に感謝」

日本代表の栗山英樹監督は「日本でたくさんの人が応援してくれたということを空港で感じた。皆さんの思いが力になった。感謝でいっぱいだ」と感謝のことばを述べました。そのうえで、大会を振り返り「難しい試合もあったが選手たちが役割をやりきってくれた。すばらしいチームだ」と話していました。そして「野球ファン全員にありがとうと伝えたい」と話しました。