国際クルーズ船 水際対策緩和後 日本初入港 和太鼓で歓迎 静岡

新型コロナの水際対策の緩和後、外国の事業者が運航するクルーズ船では日本に初入港となる船が3月1日、静岡市の港に入り、乗客は船内で検疫を受けたうえで観光を始めました。

国際クルーズ船は、3年前の「ダイヤモンド・プリンセス号」の新型コロナ集団感染以来、国内での受け入れが停止されていましたが、国は去年9月、水際対策を緩和して、港ごとに準備が整い次第、受け入れを再開する方針を示しました。

3月1日、受け入れ再開後、外国の事業者による船として日本に初入港となる、ドイツの会社が運航する「アマデア」が乗客と乗員800人余りを乗せて、静岡市の清水港に到着し、岸壁では和太鼓の歓迎を受けました。

船が着岸すると、感染対策として、船内で乗客の健康状態やワクチン接種証明書の確認などの検疫が行われました。

検疫を終えると、乗客たちは船を降りて入国手続きを行い、港の土産物売り場を訪れるなど観光を始めました。

ドイツから来たという乗客は「沖縄や東京は行ったことがありますが、静岡は初めてです。富士山を見たいです。日本の豆腐も食べてみたいです」と話していました。

静岡市海洋文化都市政策課の久保田哲史担当課長は「これから、どんどん活気が戻ると思います。感染の不安がなくなったわけではなく、うつされず、うつさないよう気をつけて対応します」と話していました。

乗客たちは、富士山を見るツアーなどに参加して半日を過ごし、3月1日夜には東京に向けて出発するということです。

松野官房長官「港を抱える地域に経済効果など期待」

松野官房長官は、午後の記者会見で「クルーズ船の寄港は、港を抱える地域に、外国人旅行者をはじめとする多くの来訪者を呼び込み、経済効果やにぎわいの創出などが期待される。引き続き自治体とも連携しつつ、必要な感染対策を行いながら、安心してクルーズを楽しめる環境づくりを進めていく」と述べました。