東京都 “スギ花粉の飛散開始”発表 今春は去年の2.7倍か

東京都は、都内でスギの花粉が飛び始めたと発表しました。

東京都は、都内の12か所でスギ花粉の観測をしていて、このうち青梅市と多摩市、それに立川市で先週金曜日の10日から12日までに観測された花粉が基準を超えました。

これを受けて、都は、都内でスギ花粉が今月10日から飛び始めたと発表しました。

飛散の開始は去年より5日早く、過去10年の平均と比べても5日早いということです。

都内でことしの春に飛散するスギやヒノキの花粉の量は去年の2.7倍となる見通しで、これは過去10年で2番目の多さだいうことです。

都は、各地の観測結果をホームページのほか公式ツイッターでも掲載していて、花粉の飛散の多い日に外出する際はマスクやめがねを着用するなどの対策を呼びかけています。

花粉飛散開始で専門外来は

花粉症外来を設けている東京都内のクリニックでは、ことしは例年より早く症状を訴える人が受診に訪れているとして、マスクやゴーグルの着用など基本的な対策をしっかりとるよう呼びかけています。

東京 中央区にある「銀座しまだ内科クリニック」では、花粉症外来に例年より半月ほど早い、先月中旬から症状を訴える人が受診に訪れているということです。

今月上旬に入ると、1日平均で15人が受診に訪れていて、去年の同じ時期と比べるとおよそ1.5倍になっているということで、13日も花粉症の症状を訴える人がクリニックに次々と来ていました。

島田昌彦院長は「体内に入る花粉の量が多いほど花粉症の人は症状が重くなるし、今まで花粉症ではなかった人も発症してしまうおそれがある」として、基本的な対策をしっかりとるよう呼びかけています。

具体的には、外出の際はマスクやゴーグルを着用すること、家に入る際は服などについた花粉を落とすこと、それに免疫力を保つために睡眠をしっかりとって適度な運動をするなど、生活リズムを整えることも重要だと指摘していました。

このほかにも島田院長は花粉症か新型コロナウイルスの症状か分かりにくい場合もあり、自分の判断で花粉症だと思い込まないことも大事だと指摘しています。

島田院長は「鼻水が出るなどの症状のほかに、発熱や関節痛などがある場合は、医療機関に電話で相談したうえで、受診するようにしてほしい」と話していました。