障害があっても食べられる 「インクルーシブフード」の試食会

食べ物をかんだり飲み込んだりすることが難しい障害があっても楽しむことができる「インクルーシブフード」の試食会が都内で開かれ、子どもたちが家族で特製のお子様ランチを味わいました。

東京都は今年度、東京医科歯科大学や東京大学と協力して、かんだり飲み込んだりすることが難しい障害があっても食べやすいよう調理された、子ども向けの「インクルーシブフード」の開発に取り組んでいます。

4日、開発に協力している子どもたちやそのきょうだいなどおよそ40人が参加して試食会が開かれました。

用意されたのは、医師などが監修を行った「お子様ランチ」や、パフェやケーキなどのデザートです。

から揚げやスパゲッティなど、子どもたちに人気のメニューが、柔らかくとろみをつけるなど工夫して調理されています。

中でもエビの天ぷらは、いったん揚げたあとミキサーでやわらかくしたうえで、再び天ぷらの形に加工し、通常と変わらない華やかな見た目に仕上げています。

子どもたちは食べた瞬間に笑顔を見せ、家族と一緒に味わっていました。
40代の母親は「子どももとても喜んでいました。みんなで一緒のものを食べられる喜びを味わえる場が広がっていけばいいなと思います」と話していました。

東京大学医学部附属病院の井口はるひ講師は「高齢者向けはあっても、子ども向けのものはなかなかないので、きょうの意見をもとに、より楽しく食べられるものを開発していきたい」と話しています。