新たな配達の在り方を模索する動き ネット通販業者に広がる

物流業界の人手不足が課題となる中、ネット通販業者の間では、配達をあえて遅くする実証実験を始めるなど、新たな配達の在り方を模索する動きが広がっています。

このうち日用品などを扱うヤフーなどのサイト「LOHACO」では、注文を受けて翌日に配達するのが一般的ですが、毎月、特定の日に限って、利用者が3日後から7日後まで配達日を選べる実証実験を行っています。

荷物を分散させることで効率的な配達につなげるのがねらいで、遅めの配達を選んだ利用者にはポイントを付与します。

8月下旬から行っている実験では、およそ半数の利用者が遅めの配達を選んでいるということで、会社では効果を検証し本格的な導入につなげる方針です。

ヤフーショッピングの宋庭萱さんは「繁忙期に注文が集中し、宅配業者への負荷が集中する傾向がある。物流業界、ユーザー、会社にとって良い方向に進めていきたい」と話しています。

一方、楽天グループは、サイト内の複数の店舗で購入した商品をひとつにまとめて配送する仕組みを取り入れ、利用が広がっているということです。

ネット通販業者は、これまで配達のスピードを競ってきましたが、物流業界の人手不足が深刻化する中、新たな配達の在り方を模索する動きが広がっています。