東京国際映画祭が開幕 3年ぶりにレッドカーペットも

アジア最大規模の映画祭、東京国際映画祭が24日から始まりました。
ことしは3年ぶりにレッドカーペットを国内外の映画監督や俳優たちが歩きファンの声援に応えました。

ことしで35回目の東京国際映画祭は初日の24日、東京 千代田区の会場でオープニングのイベントが行われました。

ことしは、新型コロナウイルスの影響で取りやめられていたレッドカーペットが3年ぶりに行われ、映画祭で上映される作品の監督や俳優などがファンの歓声にこたえたり、サインや写真撮影に応じたりしていました。

また、映画祭のアンバサダーを務める俳優の橋本愛さんが報道陣の取材に応じ、「映画祭の活気を取り戻せたような気がしてとてもうれしい気持ちでいっぱいです。初めて上映される作品もあるのでぜひ見に来てほしいです」と呼びかけました。

ことしの映画祭には、最優秀賞を競うコンペティション部門に107の国と地域から1695本の作品が寄せられ、この中から15本がノミネートされました。

日本からは、
▽今泉力哉監督の恋愛映画「窓辺にて」と、
▽ひかれ合った2人の男性を描いた松永大司監督の「エゴイスト」。
それに、
▽遠野物語の民話に着想を得た福永壮志監督の「山女」の
合わせて3作品がノミネートされています。

東京国際映画祭は来月2日まで開かれ、期間中、合わせて169作品が上映されるほか、最終日に各賞が発表されます。

参加した俳優や監督は…

コンペティション部門にノミネートされた「窓辺にて」に出演する俳優の稲垣吾郎さんは、「寒い中こんなに集まっていただいてありがとうございます。いつ来てもいい雰囲気で、国際色豊かでいろんな俳優さんにもお会いできてうれしいです。見る人によってさまざまな解釈のできる映画でいろいろな登場人物の思いであふれたすてきな映画に仕上がっているので、楽しんでいただきたいです」と話していました。
同じくコンペティション部門にノミネートされた「エゴイスト」に出演する俳優の鈴木亮平さんは、「東京のど真ん中で映画に関する大きな祭りができて最高です。作品の見どころは全部ですが、恥ずかしながら歌を歌っていて、初めて熱唱しています。皆さんが思う10倍の熱量なのでぜひご覧ください」と話していました。

また、共演した俳優の宮沢氷魚さんは、「コロナもまだ終息はしていませんがこうやって規模の大きな祭りができてとてもうれしいです。亮平さんの歌も本当にすばらしかったですし、2人の共同作業というか、2人の時間がたくさんある作品なのでそこを見てほしい」と話していました。
そして、コンペティション部門に「山女」がノミネートされた福永壮志監督は、「すばらしい俳優さんと一緒に作品をつくり、お客さんに見てもらえることは光栄です。人の生きる力とかたくましさみたいなものを懸命に描いたので感じ取ってもらえたらと思います」と話していました。

また、レッドカーペットには、放送開始から55年を記念して上映が行われるウルトラセブンとモロボシ・ダンを演じた森次晃嗣さんが一緒に登場し、注目を集めました。

森次さんは、「55年たってこのような場所に立てるとは夢にも思わず、ありがたいことです。ウルトラセブンは年を取らないので、僕も頑張ります」と話していました。