「くら寿司」最低価格を1皿110円から115円に値上げへ 10月から

回転ずしチェーン大手の「くら寿司」は、来月から定番のすしの最低価格を税込みで1皿110円から115円に引き上げることになりました。原材料価格の高騰が続く中、安さが売りの回転ずしチェーンでも値上げの動きが広がっています。

大阪 堺市に本社がある回転ずしチェーン大手の「くら寿司」は、7日、都内で会見を開き、来月1日から全国の480余りの店舗で、定番のすしの最低価格を税込みで1皿110円から115円に引き上げることを発表しました。

これは、魚の仕入れ価格や輸送コストなどの上昇が続いているためで、最低価格の引き上げは消費税率引き上げの影響を除くと1977年の創業以来初めてです。

一方、高価格帯の客を意識してことし7月に導入した税込み1皿220円の商品は、一部の商品について165円に値下げします。

値下げによって客足をつなぎとめたい考えで、この分の費用は店舗運営の効率化を進めるなどして補うとしています。
今回の見直しについて、「くら寿司」の田中邦彦社長は「終わりの見えないコストの高騰は、企業努力だけでは吸収できないと判断した。これまでより多様な種類の商品を提供して満足度を向上させたい」と述べました。

回転ずしチェーンでは、最大手の「スシロー」も来月から税込み1皿110円の商品を120円に引き上げることを決めるなど、値上げの動きが広がっています。