円相場 1ドル=140円台前半まで下落 24年ぶりの円安水準

2日の東京外国為替市場は、アメリカが大幅な利上げを続けるという見方から円安が加速し、円相場は、24年ぶりの円安水準となる1ドル=140円台前半まで下落しました。

2日の東京外国為替市場では、日本時間の1日夜に発表されたアメリカの経済指標が市場の予想を上回ったことを受けてアメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が大幅な利上げを続けるという見方が広がりました。

このため日米の金利差の拡大が意識され、円を売ってより利回りの見込めるドルを買う動きが広がりました。

午後5時時点の円相場は、1日と比べて96銭、円安ドル高の1ドル=140円24銭から26銭でした。

ユーロに対しては1日と比べて39銭、円安ユーロ高の1ユーロ=140円8銭から12銭でした。

ユーロはドルに対して1ユーロ=0.9988から89ドルでした。

市場関係者は「投資家の間では、円安ドル高の傾向はしばらく続くという見方が多い。こうした中、日本時間の今夜発表されるアメリカの雇用統計の結果に注目が集まっている」と話しています。

松野官房長官「市場の動向 高い緊張感持って注視」

松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「為替相場はファンダメンタルズ=基礎的条件に沿って安定的に推移することが重要であり、急速な変動は望ましくない。最近の為替市場では相場の変動が高まっており、政府としては市場の動向を高い緊張感を持って注視していく」と述べました。

鈴木財務相「各国と緊密連携図り 適切な対応とる」

鈴木財務大臣は閣議のあとの記者会見で「為替市場はファンダメンタルズに沿って安定的に推移するのが重要であり、急速な変動は望ましくないが、最近の変動はやや大きいという印象だ。政府として為替市場の動向に高い緊張感を持って注視していきたい。為替については、過度の変動や無秩序な動きは景気や金融に悪影響を与えうるというG7などとの合意があり、各国通貨当局と緊密な連携を図りつつ、必要な場合は適切な対応をとる」と述べました。

立民 泉代表「アベノミクスの出口どうするか政府に問う」

立憲民主党の泉代表は、記者会見で「140円台にまでなってきたが、自民党はひたすら今のアベノミクスを継続すると言うだけだ。日米の金利の差がこれだけの円安の主な要因であることは間違いなく、アベノミクスの出口をどうするのか、政府に問わなければならないし、そのためにも国会を開くべきだ」と述べました。