全米女子アマチュア選手権優勝 馬場咲希が帰国 喜び語る

女子ゴルフのアマチュア最高峰、全米女子アマチュア選手権で、日本選手として37年ぶりに優勝した17歳の馬場咲希選手が、16日帰国し「やっと優勝の実感が沸いてきた。すごくうれしい」と改めて喜びを語りました。

17歳の高校2年生の馬場選手は、アメリカで14日行われたゴルフの全米女子アマチュア選手権の決勝で、マッチプレーで対戦したカナダの選手を破り、日本選手では1985年の服部道子さん以来、37年ぶり2人目の優勝を果たしました。

16日午後、帰国した馬場選手は成田空港で大勢に出迎えられ、幼いころからの知り合いや関係者から花束を手渡されました。

馬場選手は報道陣の取材に応じ「こんなに人が集まっているのは初めてだったので、ちょっとドキッとした。やっと優勝の実感が沸いてきた。すごくうれしい」と改めて喜びを語りました。

馬場選手は今回の大会で優勝したことで、来年の海外メジャー大会の「全米女子オープン」と「全英女子オープン」の出場権を獲得していて、「全米女子がいちばん楽しみだ。これまではドライバーが得意と言っていたが、これからアイアンの精度なども上げて頑張っていきたい」と今後への意気込みを話しました。

馬場選手は、今月24日からフランスで行われる世界女子アマチュアチーム選手権に日本代表として出場する予定で「優勝目指して、とにかく楽しみたい」と話していました。

中学時代はゴルフと陸上競技部の練習を両立

馬場選手は中学生の時はゴルフと学校の陸上競技部の練習を両立していました。

当時陸上競技部のコーチを務めていた谷真美さんは「ニュースで知って、驚きとしかいいようがありません。ゴルフ部がなかったので、体力作りのために陸上部に入部したとは思いますが、部活に来るとやるときはやる子でした。友達と一緒に普通の中学生の生活を送っていたように思います」と当時を振り返りました。

また、「ゴルフも陸上も個人競技なので、高い目標設定があって、何をしたらいいか考えることが大事で、何がなんでも勝ちたいという精神力を持っていないと、上にはいけないので、そういう負けん気はあったと思います。中学生ですでに目標もはっきりしていて、自分がやりたいこともはっきりとした信念がある子だと思っていました。このまま自分の夢にむかってがんばってほしい」と話していました。

馬場選手の地元 日野市では

女子ゴルフのアマチュア最高峰、全米女子アマチュア選手権で馬場咲希選手が優勝したことを受けて、馬場選手の地元、東京 日野市のゴルフ関係者からは、喜びの声があがっています。

このうち、馬場選手が地元の中学生だった頃から知っているという日野市ゴルフ協会の平智会長は、優勝が決まった時を振り返り、「決勝当日はゴルフ場で見ていたが、まさか優勝するとは思いませんでした。ゴルフは何があるかわからないので、祈る気持ちで見ていました。優勝が決まった瞬間は信じられない気持ちでゴルフ場のみんなと喜びました」と話しました。

平さんがすぐに優勝おめでとうと連絡をすると、本人から、『ありがとうございます。飛行機でよく寝れました』と返事があったということで、「咲希ちゃんは、性格がおおらかで負けず嫌いな気持ちを表にはガツガツ出さず、淡々と目の前の1戦をこなしていくタイプです。『観客はたくさんいたほうがいい』と話していて、緊張するだろうけど、ものおじせず、力がだせる性格なのかなと思います」と語りました。

馬場選手は、国内外の大会の合間に、ことし6月、地元の市民大会にも参加し、平さんら地元の人たちと一緒にプレーをしたということです。

平さんは、「疲れているだろうから、無理しなくていいよというと、本人が『出ます』と言ってくれました。ドライバーの距離は、去年からすごかったですが、ことしはアプローチとパターが相当練習したなとわかるほど、技術が向上していました」と振り返りました。

そして、馬場さんの将来については、「このままうまく成長して、アメリカでプロとしてプレーするという本人の夢が実現したらと思います。遠い存在になってしまったけれど、そうなってくれたらいちばんうれしいです」と話していました。

日野市出身 70代男性「ずっと応援します」

日野市出身の70代の男性は、「地元出身ということは知らなかったです。同じ学校だったのかなと考えると、優勝したことはうれしいです。ずっと応援します」と話していました。

日野市在住でゴルフが趣味だという30代の男性は、「誇らしいです。ますます頑張ってもらいたいと思います」と話していました。