香港でユニークな日本酒PR 宇宙に運び深海で寝かせた酵母使用

日本酒の人気が高まっている香港で、宇宙空間に運ばれた酵母で造った高知県の日本酒を紹介するイベントが開かれました。

この催しは、香港の人たちに特色のあるユニークな日本酒を知ってもらおうと、香港の飲食店と高知県の酒造組合などが7日、開いたものです。

会場には、2005年にロシアの宇宙船「ソユーズ」に搭載され、宇宙に運ばれたあと、およそ6200メートルの深海で寝かせた酵母で造った日本酒が用意されました。

日本酒は「土佐宇宙深海酒」と名付けられていて、参加した人たちは味や香りなどそれぞれのお酒の違いをじっくりと楽しんでいました。

高知県からは、5つの酒蔵の代表がオンラインで参加してお酒の特徴を説明し、会場から「特殊な酵母を使うことで、どのような苦労がありましたか」などと、質問が次々とあがっていました。

参加した人たちは「味も感触も特別で、ふだん飲んでいる日本酒とは違います。ふだん聞けない酒蔵の人の話が聞けて認識が深まりました」とか、「さまざまなお酒が飲めてうれしいです。高知への理解が深まったので今度訪れたいです」などと話していました。

香港では、ここ数年、日本酒の人気が高まっていて、去年の日本からの輸出額は93億円余りと、前の年と比べておよそ50%増加しました。

このイベントを企画した香港の飲食店の経営者は「香港の市場は、新しいものを受け入れる能力が高い。いろんな種類の日本酒があることを広めていきたい」と話していました。