各地で猛暑日 埼玉や静岡で39度の危険な暑さ 熱中症に厳重警戒

2日も九州から東北にかけての広い範囲で猛暑日となっていて、埼玉県や静岡県では39度に達する危険な暑さとなりました。
夕方以降も30度以上の気温が続くところもある見込みで、こまめに水分を補給したり、我慢せず冷房を使用したりするなど、引き続き熱中症に厳重に警戒してください。

危険な暑さ続く 熱中症警戒

気象庁によりますと、高気圧の勢力が強まり、2日も西日本と東日本を中心に厳しい暑さとなりました。

午後4時までの最高気温は
▽埼玉県越谷市と甲府市で39.5度
▽静岡県川根本町で39度ちょうど
▽埼玉県熊谷市と鳩山町、東京・青梅市で38.9度
▽栃木県佐野市と岐阜県多治見市で38.8度
▽鳥取市青谷で38度ちょうどなどと
関東甲信や東海を中心に38度を超える危険な暑さとなりました。

また
▽京都市で37.7度
▽名古屋市で37.5度
▽福島県伊達市で37.4度
▽福岡市で36.9度
▽福井市で36.1度
▽東京の都心で35.9度
▽大阪市で35.5度などと
九州から東北にかけての気象庁のおよそ220地点で猛暑日となりました。

東京では3日連続で猛暑日となりました。

関東甲信から沖縄・奄美にかけての都府県には「熱中症警戒アラート」が発表されています。

西日本と東日本を中心に気温の高い状態が長く続くとみられ、夕方以降も気温が30度以上のところもあるほか、3日の朝にかけても気温が25度を下回らない熱帯夜が予想されています。

引き続き、熱中症に厳重に警戒してください。

日中は外出をなるべく避け、特別の場合以外は運動を行わないほか、我慢せず冷房を適切に使用する、こまめに水分を補給する、屋外で会話が少ない場面などではマスクを外して休憩するなど、対策を徹底するようにしてください。

東北であさってにかけ大雨のおそれ 関東甲信は大気不安定に

一方、低気圧や前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込んでいるため、東北では雨が降り、局地的に雨雲が発達していて、4日にかけて大雨となるおそれがあります。

また、関東甲信では日中の気温の上昇と湿った空気の影響で、2日も午後を中心に大気の状態が非常に不安定になる見込みで、局地的に雷を伴って1時間に50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれがあります。

土砂災害や低い土地の浸水、川の急な増水のほか、落雷や竜巻などの激しい突風「ひょう」に十分注意が必要です。

急に冷たい風が吹くなど発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には、屋外では頑丈な建物に移動する、屋内ではカーテンを閉めて、窓から離れるなど安全を確保してください。

専門家 “エアコン使用 高齢者には周囲が声かけを”

専門家によりますと、例年、7月下旬から8月上旬にかけての時期が最も熱中症患者が増える大きな山場で、ことしも猛暑が続く状況に強い危機感を示しています。

熱中症のメカニズムに詳しい帝京大学医学部附属病院高度救命救急センターの三宅康史センター長は「誰でも熱中症になる状況で、120%気をつけておかなければならない。自覚症状としては倦怠感やめまい、立ちくらみが多く、こうした時はすぐに休んで体を冷やし、水分をとってほしい。大事なことは自分1人で様子を見ないことで、誰かに声をかけたり人目につくところで休んだりして体調が悪化したときに手遅れにならないようにしてほしい」と話しています。

また、連日の猛暑日や熱帯夜で室内の気温も下がりづらく、エアコンを適切に使うことが重要だとしたうえで、特に1人暮らしの高齢者などには周囲の人が声をかけることが大切だということです。

三宅センター長は「高齢者の中には、エアコンで足が冷たくなるとか、のどが痛くなるとか悪い思い出があって使わない人もいるが、誰かがスイッチを入れる必要がある。エアコンを使っているか、室温は何度か、家族などが電話でもよいので声がけをしてほしい。一度だけでなく時間をおいてもう一度声をかけ、対策したか確認することも有効だ」と指摘しました。

そのうえで「熱中症の心配は、あと1か月程度続ければ終わることで、今がまさに危険なタイミングだ。今だけはこまめに警戒してほしい」と呼びかけています。