ミャンマーで日本人男性拘束 ジャーナリストで取材中か

軍が実権を握るミャンマーの最大都市ヤンゴンで30日、20代の日本人の男性1人が治安当局に拘束されました。
男性はジャーナリストとみられ、現地の日本大使館は、警察で行われている取り調べの状況などについて確認するとともに、男性の早期解放に向けて働きかけを行っています。

現地の日本大使館によりますと、30日、ミャンマーの最大都市ヤンゴンで軍に対する抗議デモが行われていたところ、20代の日本人の男性1人が治安当局に拘束され、現在、警察で取り調べを受けているということです。

警察からは、この男性がデモの様子をカメラで撮影していたとの説明を受けたということです。

複数の関係者によりますと、男性はジャーナリストの久保田徹さんとみられ、今月中旬にミャンマーに取材で入り、ドキュメンタリーの制作に当たっていたということです。

ミャンマーでは、ヤンゴンを拠点に活動をしていたジャーナリストの北角裕樹さんが去年4月に治安当局に拘束され、うその情報を流した罪などで起訴されましたが、日本政府の働きかけを受けておよそ1か月後に解放されています。

現地の日本大使館は、警察で行われている取り調べの状況などについて確認するとともに、外交ルートを通じ、男性の早期解放に向けて働きかけを行っています。

久保田さんの友人 “ドキュメンタリー制作が目的”

ミャンマーで拘束されたとみられる久保田さんの友人によりますと、久保田さんは、今月中旬にミャンマーに入り、最大都市ヤンゴンで取材を始めたということで、来月5日に帰国する予定だったということです。

今回の渡航の目的は、長年続けているドキュメンタリーの制作で、現地では当局の取材許可を得るなど、必要な準備を行ったうえで取材に臨んでいたということです。

久保田さんは、学生時代からミャンマーのイスラム教徒の少数派、ロヒンギャ難民について取材を続けていて、これまでに何度も現地を訪れ、取材相手からの信頼も厚かったということです。