国枝慎吾 ウィンブルドン初優勝 「生涯ゴールデンスラム」達成

テニスの四大大会の1つ、ウィンブルドン選手権の車いすの部、男子シングルスで、国枝慎吾選手が地元、イギリスの選手にセットカウント2対1で勝って初優勝を果たしました。
この結果、国枝選手は、すべての四大大会とパラリンピックで優勝し「生涯ゴールデンスラム」を達成しました。

ウィンブルドン選手権は10日、大会最終日の競技が行われ、このうち、車いすの部の男子シングルスの決勝で世界ランキング1位の国枝選手が世界2位でイギリスのアルフィー・ヒューウェット選手と対戦しました。

国枝選手は、第1セットを4ー6で落としましたが、第2セットを7ー5で奪うと、第3セットも互いに譲らず競り合いとなりタイブレークにもつれましたが、勝負どころで厳しいショットを決めた国枝選手が7ー6で取ってセットカウント2対1で競り勝ち初優勝を果たしました。

この結果、国枝選手はすべての四大大会とパラリンピックで優勝し「生涯ゴールデンスラム」を達成しました。

国枝慎吾選手とは

国枝慎吾選手は、千葉県柏市出身の38歳。

長年、世界の車いすテニス界をリードしてきた第一人者です。

9歳の時にせき髄の病気で両足に障害が残りその2年後に車いすテニスを始めました。

2006年に初めて世界ランキング1位となり、これまでに四大大会のシングルスで優勝27回、試合では107連勝を達成するなど、前人未到の記録を次々と打ちたててきました。

素早い車いすの操作と正確で多彩なショットに加え、かつて車いすテニスではほとんど見られなかった強打のトップスピンのバックハンドを取り入れるなど、車いすテニスの競技性の向上に貢献しています。

パラリンピックには、2004年のアテネ大会から5大会連続で出場し、シングルスでは2008年北京大会と2012年ロンドン大会で連覇を果たし、去年の東京大会では、2大会ぶり3回目の金メダルを獲得しました。

ダブルスでは、アテネ大会で金メダル、北京大会とリオデジャネイロ大会で銅メダルを獲得しています。