「熱中症対策」と「節電」 両立のポイントとは?

28日も各地で梅雨明けが発表され、東京都心では4日連続の猛暑日となるなど猛烈な暑さとなりました。29日はさらに気温が上がり、関東では局地的に40度に達するなど記録的な暑さが予想されますが、一方で東京電力の管内では引き続きできるかぎりの節電が求められています。

熱中症対策と節電をどう両立させればいいのか、ポイントをまとめました。

エアコンの使い方のポイント

■家電量販店の店員に聞く

家電量販店の店員がすすめるエアコンの使い方のポイントです。

1. サーキュレーター・扇風機を一緒に使う

まずエアコンと一緒にサーキュレーターや扇風機を使うことです。設定温度を下げなくても部屋の冷気を効率よく循環させることで節電につながるということです。

2. カーテンを閉め 日ざしさえぎる

次に日中にエアコンを使う際はカーテンを閉めて日ざしをさえぎることで、効果的に部屋を涼しくできるといいます。

3. フィルターの汚れを取る

そして冷房の効果を高くして電力消費を抑えるため、定期的にフィルターの汚れを取ることが大事だということです。自動で清掃する機能がないエアコンを使っている場合、2週間に一度は掃除するよう心がけてください。

4. 湿度を管理

また湿度が高いと熱中症の危険が高くなるため、特に子どもやお年寄りがいる家庭は湿度計を設置するなど湿度を管理することも有効な対策だとしています。

■電機メーカーに聞く

都内にある電機メーカーの施設でも節電方法を聞きました。

1. 「自動」設定がおすすめ

部屋が暑いと感じる場合は設定温度を下げるよりも風量を強めたほうが節電につながり、部屋の温度に合わせて風量を調整してくれる「自動」に設定するのがおすすめだということです。

2. 扇風機などを合わせて使用

また冷たい空気は部屋の低い場所にたまるため冷房は上向きに風を送ると広い範囲を冷やすことができ、扇風機などを合わせて使用すると効率よく部屋を冷やせるといいます。

3. 室外機の周辺に物を置かない

さらに室外機の上やまわりに鉢植えなどの物があると熱を外に逃がしにくくなり、冷房の効率が大きく低下するため、周辺に物を置かないことが大切だということです。

今シーズン最多 全国100地点で猛暑日に

気象庁は28日午前11時「九州北部と四国、中国地方、近畿、それに北陸が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。これで東北と、梅雨のない北海道を除く地域で梅雨明けしたことになります。
また東日本や西日本の各地で気温が上がり、日中の最高気温は
▽山梨県甲州市勝沼で38.7度
▽岐阜県多治見市で37.9度
▽愛知県豊田市で37.8度
▽埼玉県鳩山町で37.3度
▽富山市で37.1度
▽東京の都心で35.1度などと
各地で猛暑日となりました。

東京の都心では6月としては初めて4日連続で猛暑日となったほか、全国914地点のうち猛暑日は100地点と今シーズン最も多くなりました。

あすはさらに気温上昇 関東は40度に達するか

29日は高気圧の勢力が強まってさらに気温が上がるところが多く、最高気温は
▽前橋市、甲府市、埼玉県の熊谷市と秩父市で39度と危険な暑さが予想されています。
局地的には40度に達するおそれがあり、記録的な暑さになるおそれがあります。

このほか
▽宇都宮市、兵庫県豊岡市で38度
▽さいたま市、水戸市、鳥取県米子市で37度
▽東京の都心、名古屋市で36度などと
猛烈な暑さが予想されています。
一方、政府は29日も東京電力の管内に「電力需給ひっ迫注意報」を継続すると発表しました。電力需給が厳しいため、これまでより長い午後3時から午後8時までの時間帯でできるかぎりの節電を求めています。

熱中症対策と節電をどう両立させればいいのでしょうか。