関東甲信 東海 九州南部が梅雨明け 関東甲信は最も早い 気象庁

27日は東日本と西日本の太平洋側を中心に晴れているところが多くなっています。気象庁は27日午前11時「関東甲信、東海、それに九州南部が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。

関東甲信は最も早い 東海・九州南部は過去2番目に早い

各地の梅雨明けは
▽平年と比べると関東甲信と東海で22日、九州南部で18日、いずれも早くなっているほか
▽去年と比べると関東甲信で19日、東海で20日、九州南部で14日いずれも早くなっています。

梅雨入りや梅雨明けは毎年9月に見直されますが、統計を取り始めた昭和26年以降、関東甲信のこれまでで最も早い梅雨明けは4年前2018年の6月29日で、このまま確定すれば過去最も早い梅雨明けとなり、東海と九州南部では過去2番目に早い梅雨明けとなります。

梅雨の長さ 過去最も短い

また梅雨の長さも東海が13日間、九州南部で16日間、関東甲信が21日間と、いずれもこのまま確定すれば過去最も短い梅雨となります。

気象庁「ここまで早い梅雨明けは予測できなかった」

今回の梅雨明けの判断について、気象庁異常気象情報センターの楳田貴郁所長は「上空の偏西風が日本付近で北に蛇行し、太平洋高気圧が張り出しを強めて梅雨前線を北へ押し上げる見通しだ。ここまで早い梅雨明けは正直予測できていなかった。今後も太平洋高気圧に覆われて晴れの日が続くとみられ、そのほかの地域でもまもなく梅雨明けとなる可能性がある」と説明しています。この先2週間の予報でも北日本から西日本にかけての広い範囲でかなり高くなる見込みで「過去の統計でも上位に入る高温が予想され、熱中症の対応に十分注意してほしい」と呼びかけました。

さらにこの夏は太平洋高気圧に加えて大陸から上空に張り出す「チベット高気圧」も勢力を強める可能性があり、暑さが一層厳しくなるおそれもあるとしています。

“渇水対策など必要になる可能性も”

一方、心配なのは「水不足」です。ことし5月以降、中国地方や四国地方では降水量が少なく、5月29日から今月25日までの4週間の雨量は東日本の日本海側で平年の69%、西日本の太平洋側と日本海側でいずれも78%にとどまっています。

楳田所長は、地域によっては渇水対策などが必要になる可能性もあるとしています。

ただ、今後の大雨のリスクがなくなったわけではなく「各地で梅雨明けしたとしても一時的に前線が南下することや台風の接近、それに日中の気温上昇による大気不安定など大雨の可能性はあり、引き続き備えてほしい」と話しています。

街の人は…

関東甲信の梅雨明けについて東京 原宿で聞きました。

40代の女性は「もう梅雨明けしたなんて驚きました。このところあまりに暑く6月でこの暑さだと来月以降はどうなってしまうのかと心配になります。塩分の補給など熱中症対策をしっかりしたいと思います」と話していました。

30代の男性は「ことしの梅雨は雨が少なかったので、いきなり夏が来たという感じです。日傘を使って日焼けや暑さ対策をするようにしています」と話していました。また電力のひっ迫については「冷房の設定温度を上げるなど暑さ対策に支障のない範囲で節電を心がけています」と話していました。

60代の男性は「梅雨明けは7月の後半ぐらいという印象があるので梅雨明けしたと聞いてとても驚きました。仕事で長野県から来たのですが、あまりに暑いのできょうは切り上げようと思います。30年ほど前まで東京に住んでいたのですが東京はそのころよりかなり暑くなっている印象です」と話していました。

愛知県から来たという30代の女性は「このところ晴れて暑い日が続いていたので梅雨明けしたと聞いて納得しました。来月旅行を予定しているので個人的にはうれしいですが、農作物への影響が心配です。電力不足が言われていますが暑さ対策は大切なのでエアコンを適切に使いたいと思います」と話していました。