WHO 「サル痘」は緊急事態にはあたらずと発表

欧米などを中心に報告が相次ぐ「サル痘」について、WHO=世界保健機関は専門家による緊急の委員会を招集し「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるかどうか協議しましたが、25日、現時点では緊急事態にはあたらないと判断したと発表しました。

欧米などでは「サル痘」の報告が相次いでいて、アメリカCDC=疾病対策センターのまとめでは今月24日までに「サル痘」が定着していない47の国と地域で、4106人の感染者が確認されています。

こうした事態を受けてWHOは23日、各国の専門家による緊急の委員会を招集し、今回の感染の広がりが「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるかどうか協議しましたが、テドロス事務局長は25日、現時点では緊急事態にはあたらないと判断したと発表しました。

一方で、緊急の委員会は「サル痘」が定着していない国や地域でこれほど感染が広がるのは異例で今後もさらに広がるおそれがあることから、引き続き状況を注意深く監視し、さらに情報を収集したうえで、今回の結論を再検討する必要があるかどうか数週間後に判断すべきだと助言しました。

緊急事態の宣言は現在は新型コロナウイルスとポリオの感染拡大で出されています。