交通安全白書「ゾーン30」速度制限30キロで重大事故 約3割減少

ことしの「交通安全白書」がまとまり、指定した区域の速度制限を30キロに制限する「ゾーン30」の取り組みにより、重大事故の発生件数がおよそ3割減少したことから、引き続き整備を進めていくとしています。

「ゾーン30」は、通学路などの生活道路で歩行者の安全を守るため、車の最高速度を一律30キロに制限する区域で、警察が11年前から全国で整備を進めています。

ことしの「交通安全白書」によりますと「ゾーン30」の整備箇所は年々増加し、昨年度末で4186か所となっています。

このうち、令和元年度末までに整備された3864か所で「ゾーン30」を整備する前の年度と翌年度の死亡重傷事故の発生件数を比較したところ、全体で29.4%減少したことが分かったとしています。

そして、去年6月、千葉県八街市で小学生5人が死傷した事故など、登下校中の児童の列に車が突っ込む事故が全国で相次いでいる状況を踏まえ、「ゾーン30」のさらなる整備や、道路にコブを設けるなどの物理的な対策と「ゾーン30」を組み合わせた「ゾーン30プラス」の推進、飲酒運転の対策の強化などを進めていくとしています。