ベトナム技能実習生の負担軽減へ 求人情報入手の仕組み作り

日本に技能実習生を最も多く送り出しているベトナムでは、高額な仲介費用を徴収して日本での仕事を紹介する業者が多数存在し、実習生が負担を強いられているとして、日本・ベトナム両国は、仲介業者を通さなくても実習生が日本の求人情報などを入手できる仕組み作りを進めていくことになりました。

日本で働くベトナムの実習生は、去年末時点で16万人余りで、全体の58%を占めますが、外務省などによりますと、来日前に50万円から100万円程度の費用が必要になるのが一般的で、借金を背負うケースも多いということです。

費用の中には、送り出し機関への手数料や日本語の学習費用だけでなく、ベトナム国内に多数存在する日本の求人情報を紹介する仲介業者への支払いが含まれ、高い場合は10万円から20万円ほどに上り、実習生の負担を増やす一因になっているということです。

こうした状況を受けて、日本・ベトナム両国は、仲介業者を通さなくても実習生が日本の求人情報などを入手できる仕組み作りを進めていくことになりました。

日本の受け入れ先の企業の業種や賃金、勤務場所に加え、ベトナム国内の送り出し機関ごとの実績などを、スマートフォンで無料で検索できるシステムを想定しています。

両国は、早ければ来年にも試験的な導入を始める予定で、実習生の負担を減らし、日本での技能実習に専念できる環境作りを進めたいとしています。