あおり運転された… その時どうする? 対策のポイントとは

5年前、神奈川県の東名高速道路であおり運転の末に家族4人を死傷させた罪に問われた被告のやり直しの裁判で、横浜地方裁判所は危険運転致死傷罪を適用できると判断し懲役18年を言い渡しました。

この事故をきっかけにあおり運転の危険性が注目され、被害の防止や記録を残すためドライブレコーダーを車に取り付ける人も増えました。

あおり運転を受けた場合はどのように対応すればよいのか、その具体的な方法です。

■あおり運転を受けたら…

実際にあおり運転を受けた場合どのように対応すればよいのか、JAF東京支部の交通安全インストラクター、由水雅也さんに聞きました。

対応1. 安全確保できる場所に停車 警察に通報

高速道路であれば、サービスエリアなど後続車がいない安全を確保できる場所にいったん車を止めたうえで警察に通報してほしいということです。

対応2. ドアロック 車外に出ず相手の行動を撮影

もしあおり運転をしてきたドライバーが車から降りて迫ってきた際は、落ち着いて窓を閉めてドアにロックをかけ、相手に求められても車外に出ないようにします。そのうえで相手の行動をスマートフォンなどで撮影しておくことも有効だとしています。

■月に1度 ドライブレコーダーが正常に作動するか確認

一方、注意点として万一の際にドライブレコーダーが動かず撮影できていないという事態を避けるために、1か月に1度は撮影された映像を確認するなどして正常に作動しているかをチェックしてほしいと呼びかけています。

■JAF「事前に心構えを」

JAF東京支部の交通安全インストラクター、由水さんは「いざという時に落ち着いて行動するためにドライブレコーダーを適切に設置するなど、事前に心構えをしておいてほしい」と話していました。

■カー用品販売店 “高機能ドライブレコーダー注目集める”

一方、都内にあるカー用品の販売店ではこの事件以降、あおり運転への自衛策としてドライブレコーダーの需要が伸びたといいます。
販売店によりますと、あおり運転の危険性が注目された今回の事件以降、ドライブレコーダーの需要が伸び、前方だけではなく後方にもカメラを取り付けて撮影できるタイプが主流になっているということです。

最近では夜間でもナンバープレートや人の顔が鮮明にわかるという高画質のタイプや、前と後ろだけではなく横も含めた全方位を撮影できるタイプなど機能性が高いドライブレコーダーも発売され、注目を集めているということです。
「A PIT オートバックス東雲」の千野直克さんは「さまざまな機能が付いた高級なものも発売されているが、車に乗る頻度や場所などを検討したうえで自分に合ったドライブレコーダーを選んでほしい」と話していました。