コロナ禍でニーズ高まる「非接触技術」新センサーの開発進む

コロナ禍が続く中、画面やボタンに直接触れずに操作できる非接触技術のニーズが高まっていて、メーカーの間では新しいタイプのセンサーの開発が進んでいます。

液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイは、画面から5センチほど離れた指の動きを認識できる透明なパネル状のセンサーを開発しました。

画面と指の間に発生する微弱な電流の変化を検知する仕組みで、タッチパネルの画面上にセンサーを重ねて置くだけで触れずに操作できるようになります。

会社では、公共施設や飲食店などでの利用を見込んでいて、今月から鳥取県の図書館で導入されているということです。

ジャパンディスプレイ商品企画課の坪倉伸夫課長は「コロナ禍で非接触の関心が高まる中、いまある装置に装着するほうが社会貢献につながると考え開発を急いだ。さらに利便性を高めたい」と話していました。

また、電子部品大手のアルプスアルパインは、宇都宮大学と共同で新たな機器を開発しました。

非接触のセンサー技術と空中に映像を表示する技術を組み合わせ、台の上に浮かび上がらせた光の記号に指を近づけるだけで操作ができます。

エレベーターや券売機などに使われることを念頭に、2025年ごろの実用化を目指しているということで、コロナ禍をきっかけに非接触で操作できる機器が増えそうです。