「曲水の宴」せせらぎに杯流し和歌を詠む春の行事 鹿児島

鹿児島市にある旧薩摩藩主の島津家の別邸で、庭のせせらぎに杯を流し和歌を詠む、春の行事、「曲水の宴(きょくすいのえん)」が行われました。

「曲水の宴」は旧薩摩藩主の島津家の別邸として造られた鹿児島市の仙巌園で、平成4年以降、春の行事として定期的に行われています。

舞台となる「曲水の庭」は江戸時代に作られたと考えられていて、庭に設けた水路の上流から酒を注いだ杯を流し、目の前に流れ着くまでに和歌を読む優雅な行事です。
ことしは公募で選ばれた6人を含む8人が詠み手となり、男性は「直垂(ひたたれ)」、女性は「小袖五衣(こそで・いつつぎぬ)」という江戸時代の武家の正装にのっとって水辺に座りました。

ことしの歌題は「友」で、上流から焼酎を注いだ杯が流されると詠み手は短冊に筆を走らせて和歌をしたため、杯を飲み干していました。

ことしは200人を超える人たちが訪れ、みやびな雰囲気にひたっていました。
訪れた人は「古式ゆかしい雰囲気でとてもよかったです。それぞれいい歌が詠まれて思い出になりました」と話していました。