84人が犠牲 震災遺構の大川小学校で遺族が祈り 宮城 石巻
東日本大震災で多くの児童らが犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校では、遺族たちが集まり祈りをささげていました。
石巻市の大川小学校は、12年前に発生した震災で児童と教職員あわせて84人が犠牲になり、おととし、校舎とその周辺が震災遺構として整備されました。
11日は児童の遺族など多くの人が訪れ、地震が発生した午後2時46分と、学校に津波が押し寄せた地震発生からおよそ50分後の午後3時37分ごろに合わせて、祈りをささげていました。
当時3年生だった長女の未捺さんを亡くした只野英昭さんは「あの日の真相がまだ究明されていないのでまだまだやらないといけないことがあります。あの日のことを伝えていき、語り継いでいきたい」と話していました。
当時6年生だった次女のみずほさんを亡くした佐藤敏郎さんは「3年ぶりに顔見知りの遺族どうしや近所の人とここで会うことができましたが、ここには子どもがいません。あの日のことを未来につないでいくのは生きている私たちにしかできないことです。しっかり伝えていきたい」と話していました。
当時6年生だった次女の真衣さんを亡くした鈴木典行さんは「12年はあっという間かもしれませんが自分の気持ちとしてはとても長く感じました。本来、学校で慰霊祭が行われるのはありえないことです。災害が起きたときに子どもが亡くならないようにしないといけないとずっと伝えていきたい」と話していました。