自転車のヘルメット 4月から“年齢問わず”努力義務化 欠品も

自転車の事故が全国で相次ぐ中、利用者の安全を守るため、この4月から年齢を問わず自転車に乗るすべての人に、ヘルメットの着用が努力義務化されます。実施まで1か月余りとなり、東京 渋谷区の自転車店は取り扱うヘルメットの種類を増やすなど対応を進めています。

渋谷区にある自転車店では、ヘルメットに関して客からの問い合わせが去年より倍増していることから、商品を増やし売り場の面積も広げて対応しています。

店頭におかれている大人用のヘルメットの価格は5000円から1万5000円程度で、価格によって安全性は変わらないものの、軽さや通気性などが異なるということです。

売れ行きは好調で、この店のオンラインストアでは比較的安価な商品のほとんどが欠品となっていて、店も新たに仕入れるのが難しい状況になっているということです。

一方で、新たに自転車を購入した人からは、ヘルメットの着用にまだ抵抗感があるという声も聞かれました。

27日、この店に購入した自転車を受け取りに来た9か月の息子がいる母親は、大人もヘルメットが義務化されることは知らなかったということで、この日は購入を見送りました。

この母親は、自転車は子どもの送り迎えなどに使うため買ったということで「ヘルメットは慣れれば着けるようになると思いますが、10分乗るだけで着けるのはめんどうだなと感じます。今後、いろいろなデザインが出ることも期待したい」と話していました。

店によりますと、新たに自転車を購入する人の中には、努力義務化されることを知らないケースが多いため、ポスターを掲示したり、店員から客に説明したりしてヘルメットの普及を促していきたいとしています。

「サイクルベースあさひ千駄ヶ谷デプト」の雁瀬雄太店長は「慣れていない人も多いと思うが、自転車の事故は命に関わるので、大人も注意を向けるように呼びかけていきたい」と話していました。