バレンタイン商戦 早くも始まる 原材料価格高騰で値段は高め

ことしのバレンタイン商戦が早くも始まりました。原材料価格などの高騰で例年よりも高めの価格帯となっていて、品ぞろえでは、生産者の労働環境などに配慮したフェアトレードに基づく商品も目立っています。

このうち、東京 池袋のデパートでは20日から特設売り場を開きました。

国内外の有名ブランドを中心に、1000種類以上の商品を取りそろえていますが、原材料価格や輸入コストの上昇で、例年よりも高めの価格帯になっています。

また品ぞろえでは、カカオ生産者の労働環境に配慮した「フェアトレード」に基づく商品や、国産の食材を使用した商品などに人気が集まっているということです。

西武池袋本店販売促進部の石井朋史担当課長は、「各メーカーとも生産コストを削減しようと努力しているが、商品全体で8%から10%ほど値上がりしている。ただ、価格が上昇する中でも、おいしさ以上の付加価値がある商品は人気が高く、売り上げは去年を上回る勢いとなっている」と話しています。

「フェアトレード」 チョコレートにも広がる

生産者の労働環境などに配慮した「フェアトレード」に基づく商品は、チョコレートにも広がっています。

このうち、京都に本社があるチョコレートメーカーでは、消費者の関心の高まりを受けて、先月、東京 丸の内に新たな店を開きました。
取り扱う商品は、カカオ生産者との間の「フェアトレード」に基づく商品です。

フェアトレードは、途上国の生産者と先進国の消費者が対等な立場となる考え方で、この会社ではインドネシアのカカオ生産者を支援しています。
栽培や加工技術の指導を行って生産性と品質を高めた結果、生産者の収入がおよそ1.5倍に増えたということです。

店を訪れた客の1人は、「おいしさやかわいらしさだけでなく、さらに誰かのためになるのは大事なことなので意識しています」と話しました。

「Dari K」の吉野慶一代表取締役は、「消費者の意識はかなり高まっている。バレンタインはチョコレートへの関心が最も集まる時期なので、生産者、環境についても思いをはせる時期にしてほしい」と話していました。