取材活動に関連し死亡のジャーナリスト ことしは世界で57人に
ことし世界で取材活動に関連して命を落としたジャーナリストは57人に上り、国際的なジャーナリストの団体はロシアによるウクライナへの軍事侵攻が犠牲者の増加につながったと指摘しています。
フランスのパリに本部がある国際的なジャーナリストの団体「国境なき記者団」が14日、発表した報告書によりますと、ことし1月から今月1日までに世界で取材活動に関連して命を落としたジャーナリストは去年より9人多い57人となっています。
このうち、ロシアの軍事侵攻が続くウクライナでは8人のジャーナリストが死亡し、メキシコの11人に次いで2番目に多くなっていて、報告書では軍事侵攻が犠牲者の増加につながったと指摘しています。
また、刑務所などで拘束されているジャーナリストは1995年に統計を取り始めて以来、最も多い533人に上っています。
国別では、中国が110人で最も多く、次いでミャンマーが62人などとなっているほか、ロシアでは少なくとも18人が拘束されているとしていて、報告書では「ウクライナへの軍事侵攻以降、ロシアではジャーナリストへの大規模な弾圧が行われている」と指摘しています。
「国境なき記者団」のクリストフ・ドロワール事務局長は「独裁的で権威主義的な政権がこれまでにない速さでジャーナリストを拘束している」と強い懸念を示すともに、国際社会が一体となって報道の自由と自律を守っていく必要があると訴えています。