平和首長会議総会 核兵器廃絶へ ヒロシマアピール採択し閉会

核兵器の廃絶を目指す世界の8000を超える自治体でつくる平和首長会議の総会が広島市で開催され、核兵器廃絶に向けた提言を盛り込んだ「ヒロシマアピール」を採択して閉会しました。

核兵器の廃絶を目指す国内外の8000を超える自治体でつくる平和首長会議の総会は、19日から広島市で開催されました。

最終日の20日は、核兵器廃絶に向けた提言などを盛り込んだ「ヒロシマアピール」を採択しました。

この中では、ロシアによるウクライナへの武力攻撃以降、世界の平和と安全などが危険にさらされているほか、核兵器使用の威嚇がなされ核戦争が勃発するリスクは最も高くなっていると指摘しています。

そのうえで国連や各国の政府に対して
▽被爆者の平和をせつに願う思いを共有して核軍縮に取り組むことや
▽核抑止論から脱却し、核兵器禁止条約を批准して核兵器の廃絶に向けた取り組みを拡大させること
▽若い世代に対する軍縮・不拡散教育など、平和文化の振興を支援すること
などを求めています。

採択のあと、長崎市の田上富久市長が「将来が非常に見えにくい時代を生きているが、自信を持って方向を見定めて、そして勇気をもって1歩を踏み出すことを皆さんとともに実践していきたい」とあいさつし閉会しました。

平和首長会議の次回の総会は、3年後の2025年に長崎市で開催される予定です。