運用が始まったのは、海上保安庁の大型の無人航空機「シーガーディアン」で、19日午後3時15分ごろ、青森県八戸市にある飛行場から飛び立ちました。
この無人航空機は、アメリカの防衛企業が開発したもので、海上保安庁は、およそ150時間の飛行試験を行うなどして準備を進めてきました。
地上にある施設から、パイロットが衛星を通じて操縦し、搭載された高性能のカメラで、高度3000メートル以上から船などを確認できるほか、夜間でも赤外線で探知できます。
また安全対策として、近づいてくるほかの航空機をレーダーで探知したり、自動で衝突を回避したりする機能も付いているということです。
海上保安庁によりますと、連続で24時間以上飛行できるほか、地上でリアルタイムで映像を確認でき、海上保安官の業務負担の低減につながるほか、領海警備や海難救助などでの活用が期待されるということです。
導入費用はおよそ40億円で、最新の技術に対応するため、パイロットは外部に委託し、管理・監督を行う海上保安官を近くに配置して運用するということです。
海上保安庁 無人航空機の運用開始 日本周辺海域の監視体制強化
海上保安庁は、日本の周辺海域の監視体制を強化するため、地上から操縦を行う無人航空機の運用を19日から始めました。
無人航空機「シーガーディアン」とは
運用が始まった海上保安庁の無人航空機「シーガーディアン」は、アメリカの防衛企業「ジェネラル・アトミクス社」が、軍用の機体をベースに、海上の監視に特化する形で改良したものです。
機体は、
▽全長およそ12メートル
▽幅24メートルで、
▽高性能のカメラが搭載され、
▽高度3000メートル以上から船などを確認でき、
▽夜間も赤外線で探知できます。
また、
▽船舶を補足するレーダーが取り付けられているほか、
▽AI=人工知能を活用して船形で船を特定する機能もあり、
今後、データを蓄積していくということです。
機体は、
▽全長およそ12メートル
▽幅24メートルで、
▽高性能のカメラが搭載され、
▽高度3000メートル以上から船などを確認でき、
▽夜間も赤外線で探知できます。
また、
▽船舶を補足するレーダーが取り付けられているほか、
▽AI=人工知能を活用して船形で船を特定する機能もあり、
今後、データを蓄積していくということです。
安全対策は
無人航空機は、地上のコントロール施設にあるコックピットからパイロットが衛星を通じて操縦します。
無人航空機は、有人飛行と比べて視界の制約はありますが、ほかの航空機が近づいた場合、360度監視できる衝突防止レーダーが探知し、地上のパイロットに衝突を回避するよう促します。
仮に、パイロットが衝突回避のための操縦をしなかった場合も、自動で回避する機能が付いているということです。
また、離着陸以外では低空飛行を行わないことや、住宅街の上空を飛ばないことなどで、安全対策を講じるとしています。
無人航空機は、有人飛行と比べて視界の制約はありますが、ほかの航空機が近づいた場合、360度監視できる衝突防止レーダーが探知し、地上のパイロットに衝突を回避するよう促します。
仮に、パイロットが衝突回避のための操縦をしなかった場合も、自動で回避する機能が付いているということです。
また、離着陸以外では低空飛行を行わないことや、住宅街の上空を飛ばないことなどで、安全対策を講じるとしています。
導入の背景は
無人航空機を導入した背景には、海上保安官の業務負担の増加があります。
政府は、海上保安体制の強化の方針を示していて、尖閣諸島周辺や能登半島沖の大和堆周辺では、年間を通じて巡視船や航空機による警戒活動が続けられているため、効率的な業務の在り方が求められていました。
政府は、海上保安体制の強化の方針を示していて、尖閣諸島周辺や能登半島沖の大和堆周辺では、年間を通じて巡視船や航空機による警戒活動が続けられているため、効率的な業務の在り方が求められていました。
導入のメリットは
海上保安庁は、最新の技術に対応するため、地上で操縦するパイロットは外部に委託し、管理・監督を行う海上保安官を近くに配置して運用します。
無人航空機は、24時間以上連続で飛行できるため、有人航空機に比べて要員を減らせるほか、地上の施設で海上保安官が長時間リアルタイムで映像を確認できるため、広範囲の状況を把握できるメリットがあるということで、業務効率を上げるとともに、海上監視の質も高めたいとしています。
無人航空機は、24時間以上連続で飛行できるため、有人航空機に比べて要員を減らせるほか、地上の施設で海上保安官が長時間リアルタイムで映像を確認できるため、広範囲の状況を把握できるメリットがあるということで、業務効率を上げるとともに、海上監視の質も高めたいとしています。
海上保安庁長官「業務全般に効果的に活用できる」
19日から運用が始まった無人航空機について、海上保安庁の石井昌平長官は定例の記者会見で、「わが国周辺海域の海洋監視はもちろんのこと、海難対応や災害対応も含めた海上保安業務全般に効果的に活用できる」と述べました。
そのうえで、外国漁船の違法操業の取り締まりについても触れ、「これまで以上に外国漁船の分布を広域に把握し、操業状況などの詳細をリアルタイムで確認できるようになる。無人航空機を活用して、海上の安全と治安の確保にさらに取り組んでいく」と話しました。
そのうえで、外国漁船の違法操業の取り締まりについても触れ、「これまで以上に外国漁船の分布を広域に把握し、操業状況などの詳細をリアルタイムで確認できるようになる。無人航空機を活用して、海上の安全と治安の確保にさらに取り組んでいく」と話しました。