梅毒の感染者 最多のペース 年間1万人を超える可能性
性感染症の梅毒の感染者数は、8月7日までに全国で7013人と急増していて、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降、初めて年間の感染者が1万人を超える可能性が指摘されています。梅毒の治療に詳しい医師は「リスクのある性行為をした場合は検査を受けてほしい」と呼びかけています。
梅毒は細菌性の感染症で、主に性的な接触によって広がります。
感染しても症状がすぐに消えたり無症状だったりすることがあり、治療をせずに放置すると脳や心臓に深刻な症状が出ることもあります。
国立感染症研究所によりますと、今月7日までに全国から報告された梅毒の感染者数は7013人で、去年の同じ時期の1.7倍と急増しています。
このペースで増加した場合、現在の方法で統計を取り始めた1999年以降、初めて年間の感染者が1万人を超える可能性が指摘されています。
ことしの上半期にあたる先月3日までに報告された感染者の性別は男性が67%、女性が33%となっています。
年代別にみると、女性では20代と30代が合わせておよそ75%を占める一方、男性では、20代が22.4%、30代が25.4%、40代が25.8%、50代が16.4%と、より年齢の高い層にも広がっています。
梅毒の治療に詳しい「プライベートケアクリニック東京」の尾上泰彦院長は「予防にはコンドームを使うことが最も重要だが、100%防ぐことはできないので、リスクのある性行為をした場合は症状がなくても検査を受けてほしい」と話しています。