炭酸水割りや独特な味わいでビール市場活性化へ 大手メーカー

縮小する国内のビール市場の活性化に向けて、大手メーカーでは、炭酸で割る新商品の開発や、味が独特なクラフトビールの品ぞろえの強化などで、消費者の多様な好みを取り込もうという動きが広がっています。

このうちサントリーは自分の好みの濃さに薄めて飲むタイプのビールを新たに開発し、ことし10月以降に発売します。

通常のビールと比べて値段は高めですが、アルコール度数が16%とほぼ3倍で、炭酸水で割ったり氷を入れてロックにしたりして飲むことを想定してしています。
またキリンビールは、独特な味わいのクラフトビールで家庭向けの商品を強化します。

ビールが苦手な人でも飲みやすいよう、苦みを少なくできる小麦の麦芽の割合を高めた新商品を今月から投入します。

今後も商品のラインナップを増やし、ビール系飲料市場に占めるクラフトビールの割合を5年後にはこれまでの2倍以上となる4%余りに高める戦略です。
事業創造部の佐藤勇部長は「ビールの楽しみ方の選択肢を増やすことで市場を活性化していきたい」と話していました。

国内のビール市場は人口の減少や消費者の好みの多様化などで縮小が続いていますが、メーカー各社とも新たな商品の投入でいわゆる「ビール離れ」を食い止めようとしています。