サル痘 政府 感染症危険情報のレベル1出す すべての国地域対象

WHO=世界保健機関が「サル痘」に関する緊急事態を宣言したことを受け、政府は、世界のすべての国や地域を対象に「感染症危険情報」の「レベル1」を出しました。海外への渡航を予定したり、すでに滞在している日本人に十分注意するよう呼びかけています。

欧米などを中心に報告が相次ぐ「サル痘」について、WHOは日本時間の23日、感染の拡大が続いているとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。

これを受けて、政府は25日、世界のすべての国や地域を対象に「レベル4」まで4段階ある「感染症危険情報」のうち「レベル1」を出しました。

政府は、海外への渡航を予定したり、すでに滞在している日本人に十分注意するよう呼びかけています。

磯崎官房副長官「患者発生に備え 準備を確実に進める」

磯崎官房副長官は午前の記者会見で、25日に村田内閣危機管理監をトップに、関係省庁の局長級でつくる対策会議を開き、患者が発生した場合に備え、検査や受け入れ体制の準備など当面の対応を確認したことを明らかにしました。

そのうえで「具体的には国際機関と連携して発生国での、り患の状況や諸外国の対応状況などの情報収集、国民への的確な情報提供や出入国者への注意喚起の確実な実施を引き続き進めること、わが国で感染が疑われる患者が発生した場合に備え、検査体制や患者の受け入れ体制などの準備を確実に進めることを確認した」と説明しました。

そして「現時点ではわが国で感染者が確認されたという報告は受けていないが、引き続き、諸外国の感染動向などを注視し関係省庁で緊密に連絡をとりながら適切に対応したい」と強調しました。

また、記者団がサル痘の水際対策を質問したのに対し「監視を強化しており、海外からの入国者には日本到着時に体調が悪い場合、検疫官への申告を促している」と述べました。