改正外来生物法は、11日の参議院本会議で採決が行われ、全会一致で可決・成立しました。
改正法には、生態系への影響が懸念される外来種に対し、これまでとは異なる形での規制を認める規定が設けられました。
この規定に基づいて国は今後、政令を定め、ペットとして飼われる一方、繁殖力が強く野外でほかの生物の住む場所を奪うなどしている「ミドリガメ」と呼ばれる「ミシシッピアカミミガメ」と「アメリカザリガニ」を新たに規制の対象とします。
そして、捕獲や飼育は認める一方、販売、販売目的の飼育、輸入、自然に放つことなどを禁止することにしています。
また、「アカミミガメ」は寿命が40年ほどと長く、自然への放出の禁止によって、飼い主の対応が課題になるため、飼い主は最後まで責任を持って飼うことを基本としつつ、やむをえない場合は殺処分も必要だとする考えも合わせて周知する方針です。
このほか改正法には、強い毒を持ち国内への定着が懸念されるヒアリを念頭に、緊急的な対処が必要な外来種が輸入品に付着しているおそれがある場合、通関後でも立ち入り検査をしたり、廃棄の命令を出したりできる措置も盛り込まれました。
ミドリガメやアメリカザリガニの販売など禁止へ 改正法が成立
生態系への影響が懸念される外来種への対策を強化する改正外来生物法が、11日の参議院本会議で可決・成立し、今後、政令を定めるなどの手続きを経て、いわゆる「ミドリガメ」や「アメリカザリガニ」を販売することや自然に放つことが禁止されます。