“同性愛者を理由に迫害” ウガンダ人女性を難民認定 大阪

同性愛者であることを理由に迫害を受けたと訴えて、日本に逃れてきたウガンダ国籍の女性について、難民と認めるよう国に命じた大阪地方裁判所の判決が先月、確定したことを受け、女性は19日、大阪出入国在留管理局から難民認定されました。

ウガンダ国籍で、現在、関西に住む30代の女性は、同性愛者であることを理由に現地の警察に逮捕され、暴行によって大けがをするなどの迫害を受けたと訴え、3年前日本に逃れましたが、難民と認められずに強制退去を命じられたことから、国に裁判を起こして難民認定を求めていました。

大阪地方裁判所は先月「ウガンダでは同性愛者を処罰するに等しい刑法がある以上、処罰や身体拘束をされうると推認せざるを得ない。女性が帰国すれば迫害を受けるおそれがある」として、国に難民と認めるよう命じ、判決が確定しました。

これを受けて、大阪出入国在留管理局は19日、女性を難民と認定し、その証明書と在留カードを交付しました。

難民と認定された女性は「明るい未来を考えることができるようになりました。すごく気分がいいです。これまで支えてくれた人に、ありがとうともう一度言いたい」と話していました。

大阪出入国在留管理局「適切に対応させていただいた」

大阪出入国在留管理局は「判決確定を受け、これまで上級庁とも協議の上、適切に本日対応させていただいた」とコメントしています。

女性の代理人の弁護士「日本の難民認定 ハードルが極めて高い」

女性の代理人の川崎真陽弁護士は「日本の難民認定は諸外国に比べてハードルが極めて高い。本来、逃げてきた人たちを送り返すということは、その人の命や人生を守ることができない」と話し、今回の判決のように当事者の実情にあった難民認定の審査をしていくことが必要だと訴えました。