黄砂は13日にかけてさらに広がって関東にも飛来すると予想されていて、北日本から西日本の広い範囲で「視程」が10キロ未満となり、ところによって5キロ未満になる見込みです。
屋外で洗濯物に黄砂が付着するなどの影響が予想されるほか、「視程」が5キロ未満になると交通への影響が発生するおそれがあり、気象庁が注意を呼びかけています。
黄砂 13日にかけて関東にも飛来か 交通影響など注意
12日は北海道から九州にかけての広い範囲で黄砂が観測され、各地で見通しが悪くなっています。
黄砂は13日にかけてさらに広がり関東にも飛来すると予想されていて、交通への影響などに注意が必要です。
気象庁によりますと大陸からの北西の風の影響で黄砂が国内に飛来し、12日は北海道から九州にかけての広い範囲で観測されています。
物が肉眼ではっきり見える範囲の「視程」は午後7時までに
▽松江市で5キロ
▽京都市や北海道室蘭市で7キロ
▽福岡市や鹿児島市、名古屋、新潟市、青森市で8キロ、
▽松山市で10キロなどとなり、各地で見通しが悪くなっています。
北海道から九州にかけて黄砂が観測されたのはおととし5月以来です。
専門家「北・東日本なども対策必要に」
今回の黄砂について国立環境研究所の清水厚主幹研究員は、特に北海道や東北で高い濃度が予測されていることが特徴だと指摘しています。
黄砂が飛来する地域は2010年ごろにかけて西日本が比較的多かった一方、この10年ほどで北日本に到達するケースも目立つようになっているということです。
この原因として、日本の上空を流れる偏西風が北に蛇行することが多くなり、それに伴って黄砂も北寄りに飛来するようになったと考えられるとしています。
清水主幹研究員は「黄砂というと西日本の日本海側というイメージを持つ人が多いが、今後は北日本や東日本などこれまで影響が少なかった地域でも対策がより必要になる可能性がある。今後の情報に注意し、特にアレルギーや呼吸器系の持病がある人などはマスクをしたり外出を控えたりする対策を心がけてほしい」と話していました。
黄砂が飛来する地域は2010年ごろにかけて西日本が比較的多かった一方、この10年ほどで北日本に到達するケースも目立つようになっているということです。
この原因として、日本の上空を流れる偏西風が北に蛇行することが多くなり、それに伴って黄砂も北寄りに飛来するようになったと考えられるとしています。
清水主幹研究員は「黄砂というと西日本の日本海側というイメージを持つ人が多いが、今後は北日本や東日本などこれまで影響が少なかった地域でも対策がより必要になる可能性がある。今後の情報に注意し、特にアレルギーや呼吸器系の持病がある人などはマスクをしたり外出を控えたりする対策を心がけてほしい」と話していました。
福岡 ことし初の黄砂観測 交通への影響出るおそれ
福岡管区気象台によりますと、福岡市中央区で12日午前9時40分、黄砂が観測されました。
福岡市で黄砂が観測されたのはことし初めてです。
肉眼ではっきり見える距離を示す「視程」は8キロで、遠くの風景がぼんやりとかすんで見える程度だということです。
午前11時ごろに福岡市の繁華街、天神で撮影した映像では、近くの建物がかすんで見えました。
気象台によりますと、福岡県内では13日午前中にかけて、視程が10キロメートル未満となり、ところによっては5キロメートル未満になる見込みで、黄砂の付着などの影響が予想されるということです。
気象台は、見通しが5キロメートル未満となった場合には、交通への影響が出るおそれがあるとして注意を呼びかけています。
福岡市で黄砂が観測されたのはことし初めてです。
肉眼ではっきり見える距離を示す「視程」は8キロで、遠くの風景がぼんやりとかすんで見える程度だということです。
午前11時ごろに福岡市の繁華街、天神で撮影した映像では、近くの建物がかすんで見えました。
気象台によりますと、福岡県内では13日午前中にかけて、視程が10キロメートル未満となり、ところによっては5キロメートル未満になる見込みで、黄砂の付着などの影響が予想されるということです。
気象台は、見通しが5キロメートル未満となった場合には、交通への影響が出るおそれがあるとして注意を呼びかけています。
中国 広い範囲できょうも確認 「なるべく外出控えて」
中国では、12日も広い範囲で黄砂の影響が続き、最大の経済都市・上海でも飛来した砂で一時、ビルなどがかすんで見えました。
中国の気象当局によりますと、寒気による強い風の影響で内陸部や隣国のモンゴルで巻き上げられた砂が拡散し、12日も北部や東部など広い範囲で黄砂が確認されました。
このうち、上海では、11日夜から、12日にかけて飛来した砂で一時、ビルなどがかすんで見えたほか、マスクをつけて歩く人の姿やドアやガラスに砂ぼこりがついた車などが見られました。
孫を連れた60代の男性は「ちょうど孫の目にほこりが入ってしまいました。黄砂の影響があると感じます」と話していました。
また、2歳の娘を連れた30代の女性は「子どもへの影響が心配なので、できるだけ出かけないようにしています」と話していました。
一方、首都・北京でも飛来した砂で視界が悪化し、遠くのビルが黄色くかすむなど、はっきりと見えない状態になっています。
また、12日午後になって大気汚染のレベルも6段階のうち、最も悪くなりました。
国営の新華社通信は黄砂は、12日中に弱まるものの、13日から北西の地域や北京などで、再び発生するおそれがあるという専門家の分析を伝え、なるべく外出を控えるとともに外に出るときはマスクやスカーフなどで目と口を守るよう呼びかけています。
中国の気象当局によりますと、寒気による強い風の影響で内陸部や隣国のモンゴルで巻き上げられた砂が拡散し、12日も北部や東部など広い範囲で黄砂が確認されました。
このうち、上海では、11日夜から、12日にかけて飛来した砂で一時、ビルなどがかすんで見えたほか、マスクをつけて歩く人の姿やドアやガラスに砂ぼこりがついた車などが見られました。
孫を連れた60代の男性は「ちょうど孫の目にほこりが入ってしまいました。黄砂の影響があると感じます」と話していました。
また、2歳の娘を連れた30代の女性は「子どもへの影響が心配なので、できるだけ出かけないようにしています」と話していました。
一方、首都・北京でも飛来した砂で視界が悪化し、遠くのビルが黄色くかすむなど、はっきりと見えない状態になっています。
また、12日午後になって大気汚染のレベルも6段階のうち、最も悪くなりました。
国営の新華社通信は黄砂は、12日中に弱まるものの、13日から北西の地域や北京などで、再び発生するおそれがあるという専門家の分析を伝え、なるべく外出を控えるとともに外に出るときはマスクやスカーフなどで目と口を守るよう呼びかけています。
韓国 学校の屋外活動禁止される地域も
韓国でも黄砂が飛来し、首都ソウルの中心部では12日午前、空がかすみがかったようになり、遠くにある建物がぼやけて見える状態でした。
ソウルに住む20代の女性は「出勤時に空を見上げるとかすんでいて、マスクをきちんとつけるしかない」と話していました。
また、60代の男性は「目やのどが痛くて不便に感じる。マスクをきちんとするほか、外出を減らそうと思う」と話していました。
韓国環境省は、4段階ある警戒レベルのうち、下から2番目にあたる「注意」を出していて、現地のメディアによりますとこれを受けて一部の地域では学校での屋外活動が禁止されるなどの措置がとられたということです。
ソウルに住む20代の女性は「出勤時に空を見上げるとかすんでいて、マスクをきちんとつけるしかない」と話していました。
また、60代の男性は「目やのどが痛くて不便に感じる。マスクをきちんとするほか、外出を減らそうと思う」と話していました。
韓国環境省は、4段階ある警戒レベルのうち、下から2番目にあたる「注意」を出していて、現地のメディアによりますとこれを受けて一部の地域では学校での屋外活動が禁止されるなどの措置がとられたということです。
ロシア 極東ウラジオストクでも
ロシア極東の中心都市、ウラジオストクでは12日市内の中心部にとめられた車や建物の窓ガラスなどに砂のような物がついている様子がみられました。
地元の気象当局はSNSで、住民からかすんでいるような大気の状態や、車の表面に泥のようなものがついているなどという問い合わせが複数あったとしています。
そのうえで「ここ数日、偏西風や北西の風のため中国やモンゴルから黄砂が運ばれてきている。この地域の典型的なものだ」と投稿しています。
ウラジオストクではこれまでのところ学校が休校になるなどの影響は出ていません。
地元の気象当局はSNSで、住民からかすんでいるような大気の状態や、車の表面に泥のようなものがついているなどという問い合わせが複数あったとしています。
そのうえで「ここ数日、偏西風や北西の風のため中国やモンゴルから黄砂が運ばれてきている。この地域の典型的なものだ」と投稿しています。
ウラジオストクではこれまでのところ学校が休校になるなどの影響は出ていません。