【動画】「ヤコウチュウ」か 鹿児島湾で海面が青く光る

3月初めごろから鹿児島湾で赤潮の発生が目撃されています。海面が青く光る様子も確認されていることから「ヤコウチュウ」が原因とみられ専門家は「毒性はなく漁業への影響は少ないため、自然にまかせて見守ってほしい」と話しています。

3月10日、NHKの屋上からウォーターフロントパークを撮影した映像で、海面に赤潮が確認されました。

同じ日と翌日の夜には航行する桜島フェリーの周りが青く光り輝く様子が確認されました。

赤潮に詳しい鹿児島大学水産学部の奥西将之准教授によりますと、この赤潮は「ヤコウチュウ」と呼ばれる直径およそ1ミリほどのプランクトンが原因だということです。

「ヤコウチュウ」は刺激を受けると青く発光する性質があるため、夜に航行している船の周辺や釣りざおなどでも青い光りが確認されています。

鹿児島湾では水温が上がる2月後半から5月初めごろに多く増殖し、風や波により岸壁近くなどに集まると赤く見えるということです。

県内では去年8月、別のプランクトンが原因で八代海で赤潮が発生し、長島町で養殖のブリやマダイがおよそ3万匹余り死ぬ被害がでましたが、「ヤコウチュウ」は毒性がなく漁業などに影響は少ないということです。

奥西准教授は「毎年のように見られる現象で『ヤコウチュウ』を見ると春を感じます。毒性はなく漁業への影響は少ないため、自然にまかせて見守ってほしい」と話していました。