大谷 2点タイムリーに4回無失点 WBC日本 初戦勝利【詳しく】

【勝利投手】大谷 1勝
【敗戦投手】王翔 1敗
【ホームラン】
（日本）牧（1号 ソロ・7回）
（中国）梁培（1号 ソロ・6回）

WBCで3大会ぶりの世界一を目指す日本は9日夜、東京ドームで行われた1次ラウンドの初戦で中国と対戦しました。

初戦のマウンドを任され、先発ピッチャー兼、3番・指名打者で出場した大谷選手は1回から160キロ前後のストレートとキレのあるスライダーを中心に、4回途中まで1人のランナーも出さないピッチングを見せました。

4回、1アウトから初ヒットを許したものの、スライダーを決め球に2者連続三振で後続を抑えました。

大谷選手は4回無失点、球数49球、ヒット1本、奪った三振5つの成績で先発としての役割を果たしました。

大谷選手はバッティングでもチームを勢いづけ、第1打席にフォアボールを選んでチャンスを広げて先制点につなげたほか、1対0で迎えた4回の第3打席では1アウト一塁、三塁のチャンスでレフト方向にフェンス直撃のツーベースヒットを打って2点を追加しました。

大谷選手は4打数2安打、フォアボール2つとWBCの舞台でも投打ともにレベルの高いプレーを見せました。

試合はその後、大谷選手に続いて登板した2人目の戸郷翔征投手がピンチを招きながらも粘りのピッチングで3回を1失点にまとめました。

打線も8回にバッター10人の攻撃で一挙、4点を奪って突き放し、日本は8対1で中国に勝って白星スタートを切りました。

日本は10日、１次ラウンドの第2戦で韓国と対戦します。

大谷翔平「すばらしいゲームだった」

先発ピッチャーとして4回無失点と好投し、バッターとしてはヒット2本、2打点の活躍だった大谷翔平選手はヒーローインタビューで「序盤から重たいゲームだったが、なんとか最後に打線がつながって勝つことができた。相手の中国もすばらしい野球をしていて、中盤までどうなるかわからなかったので、勝つことができて、すばらしいゲームだった」と話していました。

ピッチングについては「球数制限もある中だったが、ゼロで抑えることを考えた。ストライク先行で、どの球種もよかった」と振り返っていました。

また4回に打った2点タイムリーツーベースヒットについては「もうちょっとでホームランだったので、あとひと伸びできればよかった。そのあとのチャンスでも打てればベストだった」と反省点も口にしました。

そして10日の韓国戦に向けて「きょうの勢いをそのままつなげたい。先発のダルビッシュさんをなんとか援護できるように頑張りたい」と意気込みを語りました。

最後に観客に向けて「遅くまで残っていただき感謝している。ただ、まだまだ声援が足りないので、あしたはもっと大きい声援をお願いします」と呼びかけると、大きな歓声で包まれました。

戸郷翔征「いい雰囲気で投げられて楽しかった」

先発の大谷翔平投手に続いて「第2先発」として5回から3イニングを投げて1失点だった戸郷翔征投手は「1イニング目は3人で終われたので、流れに乗っていくことができた。ただ、2イニング目はホームランを打たれてしまったので、ああいうところの実戦感覚を取り戻さないといけない」と振り返っていました。

また「第2先発」での登板について「イニングの間にキャッチボールをするなどいろんな工夫をしながら、初めてのWBCでの登板をいい雰囲気で投げられて楽しかった。勝つためにできることを全力でやっていきたい」と意気込んでいました。

牧秀悟「投手が頑張っていた」

7回にリードを広げるソロホームランを打った牧秀悟選手は「味方のピッチャーがずっと頑張っていて、ピンチを抑えてくれて流れも来ていたので点が入ってよかった」と振り返りました。

また、大谷翔平選手とともにプレーをしたことについて「守備につきながらピッチングに圧倒された。後ろで感動しながら守っていた」と笑顔を見せていました。

ヌートバー「呼吸するのを忘れるほど すばらしい瞬間」

1番センターで先発してヒット2本を打ち、好守備も見せたラーズ・ヌートバー選手は試合後の記者会見で「非常にすばらしいゲームだった。試合前のセレモニーや大観衆に囲まれてプレーすることは良い経験になった」と振り返りました。

また、ゴロの当たりで全力疾走をし、相手のエラーを誘ったり内野安打をもぎとったりした場面を栗山監督が評価していたことについて聞かれると「日本代表としてプレーする以上、内野ゴロを打ったら100％で走ることは私たちに求められているので、それをしたまでだ。結果的にそれがベンチやファンにメッセージを与えられるものであればいいと思う」と話していました。

また先発ピッチャーの大谷翔平選手の後ろで守ったことの感想について聞かれると「このような経験ができる選手は限られている。本当に呼吸するのを忘れるほど、すばらしい瞬間だった」と笑顔で話していました。

栗山監督「国際大会は思ったようにいかない 本当に難しいな」

日本代表の栗山英樹監督は試合後の記者会見で「まずは勝てて良かった。国際大会は思ったようにいかない、本当に難しいなという試合だったので、勝ち切れてよかった」と話していました。

そして4回無失点と好投した大谷翔平選手について「状態的にはよくなかったが、その中でまとめていけるところは、修羅場をくぐりながら前に進んだんだなという印象がある。登板間隔もあいていて、非常に難しい調整だったが、試合に勝つために必死になっている姿が彼の本質なのでそれがファンに届いたと思う」と振り返りました。

一方、中盤まで相手を打ちあぐねた打線については「情報が少なく、イメージができずにバッターが苦しむ中で、慌てないようにはした。固くなっているところもあり、あした以降、思いきってやれる形になればいいと思っていた」と話していました。

その中でヌートバー選手が相手のエラーで出塁した場面について「前半に苦しむ中で、全力疾走で、できることを全力でやる、それが流れを呼び込んでくると思う」と評価していました。

また、栗山監督は会見の中で、第2戦の韓国戦でダルビッシュ有投手を先発させることを明らかにし「緊張しながらも、結果を出せるようにやっていきたい」と意気込みを語りました。

都内スポーツバーでは歓喜

東京 渋谷区にあるスポーツバーには、日本を応援しようと、会社員や大学生などおよそ30人のファンが集まり、満席となりました。

日本が1対0でリードして迎えた4回、大谷翔平選手がレフト方向にフェンス直撃のツーベースヒットを打って2点を追加すると、大きな歓声が起き、ガッツポーズをして喜ぶファンもいました。そして8対1で試合を終えると、拍手やグータッチをして白星スタートを喜び合っていました。

20代の男子大学生は「大谷選手が初戦からいい流れを作ってくれたので、あすの韓国戦で先発予定のダルビッシュ投手にも期待したいです」と話していました。

50代の会社員の女性は「前半は乗り切れていない感じでしたが、勝ててよかったです。優勝を目指して頑張ってほしいです」と話していました。

【記者の目】初戦白星も16残塁に課題

日本は8対1と大差で中国に勝ったものの、残塁16と拙攻が目立ち、3大会ぶりの世界一奪還を目指す中で課題が見えた初戦となりました。

日本は1回の攻撃で満塁から押し出しで1点を先制したあと、なおもノーアウト満塁のチャンスでしたが、続く5番の吉田正尚選手はショートフライ、6番の岡本和真選手も浅いライトフライで、タッチアップでホームを狙った三塁ランナーもアウトになり、追加点を奪えませんでした。その後も2回、3回とチャンスを作りながら、あと1本が出ませんでした。

栗山英樹監督は試合後の会見で、相手投手陣の情報が少なくボールのイメージがしにくいという国際大会ならではの状況が、チャンスを作りながらも得点できない展開になったと分析していました。

その後、4回に大谷翔平選手の2点タイムリーツーベース、7回に牧秀悟選手のソロホームラン、そして、8回に相手ピッチャーが崩れて4点を奪うなど徐々に点差は開きましたが、日本の残塁は16に上り「8得点」という数字以上に重苦しい試合運びとなりました。

栗山監督も試合後に「最終的には点差は広がったが、1点差を逃げきったという印象しか残っていない」と話しています。その要因としては大谷選手に続くバッターが点差が競っていた6回までヒット1本と打ちあぐねていたことが挙げられます。

特に4番を任された村上宗隆選手と5番の吉田選手はともにノーヒットで、今後、当たっている大谷選手が警戒され勝負を避けられた場合、2人の状態が勝敗を左右する場面もあると考えられます。

東京オリンピックで日本の優勝に貢献した2人が、同じく短期決戦の国際大会であるWBCでも、これまでの経験を生かして打線をつなぎ、得点を奪う役割を果たすことが求められます。

《日本代表 成績》

打撃成績

1.（中） ヌートバー 4打数2安打0点
　　走中 牧原 0打数0安打0点
2.（右） 近藤 4打数1安打0点
　　走右 周東 0打数0安打0点
3.（投指）大谷 4打数2安打2点
4.（三） 村上 3打数0安打1点
5.（左） 吉田 3打数0安打0点
6.（一） 岡本 2打数0安打0点
7.（二） 牧 3打数1安打1点 1本塁打
　　二　 山田 1打数1安打1点
8.（遊） 源田 4打数1安打1点
　　遊　 中野 0打数0安打0点
9.（捕） 甲斐 3打数1安打2点

投手成績

大谷4回 49球 1安打 自責0
戸郷3回 52球 2安打 自責1
湯浅1回 16球 0安打 自責0
伊藤1回 8球 0安打 自責0

《試合経過》

日本ベンチには鈴木誠也のユニフォーム けがで辞退

WBC日本代表のベンチにはけがのため大会出場を辞退した大リーグ、カブスの鈴木誠也選手のユニフォームが飾られていました。

始球式はサッカー日本代表 森保監督

初戦の中国との試合開始前には、サッカーのワールドカップカタール大会で日本をベスト16に導いた森保一監督が始球式を行いました。森保監督は背番号「1」のユニフォームで登場し、ノーバウンドでキャッチャーまでボールを投げました。

始球式のあと、森保監督は「ストライクにいかなかったので70点くらい。試合前のセレモニーからベンチの緊張感が伝わってきた。背番号を1にしたのはスポーツ界がひとつになるということや、私自身の名前が一（はじめ）であること、侍ジャパンが世界一を目指すにあたって1つ1つ、一歩一歩、頑張ってくださいという意味を込めた」と話していました。

19:08 試合開始

試合は午後7時8分ころに始まりました。先攻は中国、日本は後攻です。
先発ピッチャーの大谷選手。1番バッターへの初球は157キロの速球でボールでした。

【1回表】大谷 ランナー出さず 無失点 日本0-0中国

日本は1回表、先発ピッチャーの大谷選手。
中国の先頭バッターからスライダーで空振り三振を奪いました。
2番はスライダーでショートゴロ。
3番は速球でサードゴロに打ち取って無失点でした。

速球の最速は158キロ、球数は11球でした。

【1回ウラ】日本が押し出しで先制 日本1-0中国

日本は1回ウラ、1番・ヌートバー選手がセンター前ヒットを打ちました。その後、ノーアウト満塁となり、4番・村上選手がフォアボールを選んで、押し出しで1点を先制しました。

1.ヌートバー センター前ヒット
2.近藤 フォアボール
3.大谷 フォアボール（ノーアウト満塁）
4.村上 押し出しフォアボール（ノーアウト満塁）
(日本1－0中国)

5.吉田 ショートフライ（1アウト満塁）
6.岡本 ライトフライ
　　　 タッチアップで三塁ランナーアウト

【2回表】大谷 最速160キロ 無失点 日本1-0中国

大谷選手は、この回先頭の4番バッターをスライダーでファーストゴロ。
5番バッターは2球で追い込み3球目はボールでしたが、160キロをマークしました。そして、4球目にキレのあるスライダーで見逃し三振としました。
6番バッターにもスライダーで空振り三振を奪い、大谷選手は1回に続いて、この回も3人で抑えました。

球数は22球となっています。

【2回ウラ】大谷 満塁でショートゴロ 無得点 日本1-0中国

日本は8番・源田選手が内野安打で出塁しましたが、甲斐選手の打席でけん制球でタッチアウトとなりました。このあと甲斐選手、ヌートバー選手、近藤選手がフォアボールを選び、ツーアウト満塁で3番・大谷選手を迎えたところで中国はピッチャーを交代しました。大谷選手は6球目の低めのボールを打ち損じて、ショートゴロで追加点はあげられませんでした。

7.牧 サードゴロ
8.源田 セカンド内野安打
9.甲斐（源田選手がけん制でアウト）フォアボール
1.ヌートバー フォアボール
2.近藤 フォアボール（2アウト満塁）
3.大谷 ショートゴロ

【3回表】大谷 3回までパーフェクト投球 日本1-0中国

大谷選手は3回表、この回、先頭の7番バッターを速球でショートゴロに抑えました。続く、8番バッターにはセンター前に落ちそうな当たりを打たれましたが、センターのヌートバー選手がスライディングしながらキャッチして2アウトとしました。

9番バッターは、この試合で初めて投げた得意のスプリットでセカンドゴロに打ち取りました。

大谷選手は3回を終えて球数は34球。1人のランナーも出さないパーフェクトピッチングを続けています。

【3回ウラ】チャンスで源田ピッチャーゴロ 無得点 日本1-0中国

日本は先頭の4番・村上選手がアウトコースの変化球を振らされて三振、続く吉田選手はセカンドライナーでした。2アウトとなったあと、岡本選手と牧選手がフォアボールを選びましたが、2アウト一塁二塁のチャンスで8番・源田選手がピッチャーゴロに打ち取られ、追加点はなりませんでした。

4.村上 空振り三振
5.吉田 セカンドライナー
6.岡本 フォアボール
7.牧 フォアボール（2アウト1塁2塁）
8.源田 ピッチャーゴロ

【4回表】大谷 初ヒット許すも無失点 日本1-0中国

大谷選手は4回表、この回、先頭の1番バッターをスライダーでキャッチャーゴロに抑えました。
2番バッターは追い込んだものの5球目の速球をレフト前に運ばれ、この試合、初めてのヒットを許しました。
ランナーを背負いましたが、大谷選手は落ち着いたピッチングを見せ、3番の真砂選手は追い込んでから5球目にスライダーで空振り三振。
4番バッターはストレート2球で追い込んだあと3球目のスライダーで見逃し三振として無失点に抑えました。

大谷選手は4回を終えて49球を投げています。

【4回ウラ】大谷 2点タイムリーツーベース2得点 日本3-0中国

日本は1アウトから、1番・ヌートバー選手がファーストのエラーで出塁し、続く近藤選手もヒットを打って1アウト一塁三塁とチャンスを広げました。
そして大谷選手がレフト方向にフェンス直撃の2点タイムリーツーベースヒットを打ちました。

このあと2アウト満塁となりましたが、チャンスで7番の牧選手はショートゴロに打ち取られました。

9.甲斐 サードゴロ
1.ヌートバー ファーストゴロエラー
2.近藤 ライト前ヒット（1アウト1塁3塁）
3.大谷 2点タイムリーツーベースヒット
（日本3-0中国）
4.村上 セカンドゴロ
5.吉田 デッドボール
6.岡本 フォアボール（2アウト満塁）
7.牧 ショートゴロ

【5回表】2人目戸郷が三者連続三振で無失点 日本3-0中国

日本は5回表、先発の大谷選手に代わって2人目の戸郷投手がマウンドに上がりました。戸郷投手は先頭の5番バッターを2球で追い込み、3球目は得意のフォークボールで空振り三振としました。
続く6番バッターはストレートを3球続けて空振り三振。
7番バッターも追い込んでからフォークボールで空振りとし、三者連続の三振で、この回を無失点に抑えました。

大谷選手はピッチャーを交代し「★WBCの特別ルール “大谷ルール”」で指名打者として、引き続き試合に出場しています。

★WBCの特別ルール “大谷ルール”

WBCはピッチャーが打席に立たず、バッティングのみ行うDHが打席に入る指名打者制が採用されます。また、昨シーズンの大リーグのルールにのっとって試合が行われるため、投手と野手の「二刀流」でプレーする大谷翔平選手のように先発投手が指名打者を兼ねていた場合、マウンドを降りたあともバッターとしてそのまま試合に出場できるいわゆる「大谷ルール」も適用されます。この「大谷ルール」は、昨シーズンから大リーグで採用されました。

WBCで採用されるのは今大会が初めてです。

これを読めばWBCをもっと楽しめる！野球の基本の「キ」

【5回ウラ】日本この試合初めて3人で攻撃終了 日本3-0中国

日本は、1アウトから甲斐選手がフォアボールで出塁しましたが、続くヌートバー選手がショートゴロを打ってダブルプレーとなり、この試合、初めて3人で攻撃を終えました。

8.源田 見逃し三振
9.甲斐 フォアボール
1.ヌートバー ショートゴロダブルプレー

【6回表】戸郷 中国にソロホームラン打たれる 日本3-1中国

日本は6回表、2人目の戸郷投手が先頭の8番バッターをフォークボールで空振り三振、9番をレフトフライでアウトにしましたが、続く1番バッターに追い込んでから5球目の速球を捉えられソロホームランで1点を返されました。
このあと、2番バッターはフォークボールで空振り三振を奪い、スリーアウトとしました。

【6回ウラ】チャンス作るも追加点あげられず 日本3-1中国

日本は、1アウトランナーなしから、3番の大谷選手がフォアボールを選びました。このあと1アウト一塁二塁となりましたが、吉田選手はセカンドゴロ、続く、岡本選手もサードゴロで得点をあげられませんでした。日本はここまでヒット4本です。

2.近藤 見逃し三振
3.大谷 フォアボール
4.村上 （ワイルドピッチで大谷選手が二塁進塁）申告敬遠
5.吉田 セカンドゴロ
6.岡本 サードゴロ

【7回表】戸郷 ピンチ切り抜ける 日本3－1中国

日本は7回表も2人目の戸郷投手が続投し、先頭の3番・真砂選手にレフト線を破るツーベースヒットを打たれました。

このあとフォアボールもあってワンアウト一塁二塁のピンチを背負いましたが、続く6番にファウルで粘られたものの、最後はフォークボールで空振り三振。
7番も空振り三振としてピンチを切り抜けました。

【7回ウラ】牧選手がソロホームラン1点追加 日本4-1中国

日本は、先頭の牧選手がライトスタンドにソロホームランを打って、1点を追加しました。

7.牧 ソロホームラン
（日本4-1中国）
8.源田 セカンドゴロ
9.甲斐 見逃し三振
1.ヌートバー ファーストゴロエラー
2.近藤（ヌートバー選手が盗塁）空振り三振

牧秀悟「気持ちで打った」

7回にソロホームランを打った牧秀悟選手は「打った球はまっすぐです。追加点が取れてよかったです。気持ちで打ちました」とコメントしました。

【8回表】3人目 湯浅が三者連続三振 日本4-1中国

日本は8回表、戸郷投手に代わって3人目の湯浅投手が登板しました。
湯浅投手は持ち味の150キロ台の速球とフォークボールで三者連続の空振り三振を奪って、この回を無失点に抑えました。

【8回ウラ】山田のタイムリーなどで4点追加 日本8-1中国

日本は、先頭の大谷選手がライト前ヒットを打ったあと、フォアボール2つで1アウト満塁としました。そして、途中出場の山田選手がレフト前へタイムリーヒットを打ちました。

このあと源田選手が押し出しのフォアボール、甲斐選手が2点タイムリーツーベースを打って、この回、4点を追加しました。

3.大谷 ライト前ヒット
4.村上 空振り三振
5.吉田 フォアボール
6.岡本 フォアボール
7.山田 レフト前へタイムリーヒット
（日本5-1中国）
8.源田 押し出しフォアボール
（日本6-1中国）
9.甲斐 2点タイムリーツーベースヒット
（日本8-1中国）
1.ヌートバー フォアボール
2.近藤 ファーストゴロ
3.大谷 センターフライ

★日本代表 “ペッパーミル・パフォーマンス”

WBC日本代表の選手たちがタイムリーヒットなどを打った際に、両手を上下に重ねてねじるようなしぐさはコショウひきを回す動きを模していて「ペッパーミル・パフォーマンス」と呼ばれています。日本代表のヌートバー選手が、大リーグでやっているパフォーマンスで、日本代表でも早速広がりチームの一体感を高めています。

【詳しくはこちら】大谷のパフォーマンスはヌートバー直伝 “コショウひき”

【9回表】日本が初戦の中国戦に勝利 日本8-1中国

日本は9回表、4人目の伊藤投手が登板し、先頭の2番バッターを見逃し三振、3番をライトライナー、4番を空振り三振として危なげなく3人で試合を締めくくりました。この結果、日本は中国に8対1で勝ってWBC初戦を白星で飾りました。

【日本代表 先発メンバー】

WBCの1次ラウンドの初戦、中国との試合の日本代表の先発メンバーが発表されました。日本は大谷翔平選手が先発ピッチャー兼3番指名打者で先発出場します。

1.（中）ヌートバー（カーディナルス）
2.（右）近藤（ソフトバンク）
3.（投）大谷（エンジェルス）
4.（三）村上（ヤクルト）
5.（左）吉田（レッドソックス）
6.（一）岡本（巨人）
7.（二）牧（DeNA）
8.（遊）源田（西武）
9.（捕）甲斐（ソフトバンク）

投手:大谷（エンジェルス）

17:15すぎ 栗山監督「初戦なのでいい形で入りたい」

日本を率いる栗山英樹監督は1次ラウンドの中国戦の前に行われた記者会見で「初戦なのでいい形で入りたい。国際大会で1つ勝つことの難しさはユニフォームを着る前から感じている。平常心でプレーすることが難しいから、いろいろなことが起こる。思い切り緊張して、思い切り力んで、ふつうの表情でやらなくていいと思うし、どんな状況でも選手を信じて戦う」と気を引き締めていました。

16:30ごろ 打撃練習 村上宗隆などの打撃に大きな歓声

このうち、7日行われた最後の強化試合でホームランを打った村上宗隆選手は、午後4時半ごろから始まったバッティング練習で20スイング中、10本をスタンドに運ぶなど調子が上向いている様子でした。

また、吉田正尚選手が、22スイング中11本のホームラン性の当たりを打つと観客席からは大きな歓声があがりました。

9日の初戦で先発ピッチャーを務める大谷翔平選手は、バッティング練習などグラウンドでの練習には姿を見せませんでした。

試合は、午後7時から東京ドームで行われます。

16:00ごろ 日本代表 試合前練習開始

日本は、1次ラウンドの初戦で中国と対戦するのを前に、試合が行われる東京ドームのグラウンドで9日午後4時ごろから練習をスタートしました。

【NHK特設サイト】最新ニュース・特集・日程など

《日本 初戦の注目は》

今回で5回目を迎えたWBCは過去最多の20チームが参加しています。

1次ラウンドは4つのグループに分かれて行われ、日本は東京ドームで中国、韓国、チェコ、それにオーストラリアと対戦し、上位2チームが準々決勝に進出します。

日本は9日夜に行われる中国戦が今大会、最初の試合で、先発のマウンドには大谷翔平選手が上がります。

大谷選手は日本代表に合流してからバッターを相手に投げていませんが、バッティング面では強化試合2試合に出場し、合わせて4打数3安打、ホームラン2本、6打点と当たっていて、WBCでも投打の二刀流でのプレーに注目が集まります。

また、1次ラウンドのピッチャーには1試合65球という球数制限があるため、先発投手に続いて試合の途中から登板する「第2先発」の起用法や、投手リレーのタイミングもポイントになります。

打線は、大会直前に行われた強化試合から大リーグに所属する大谷選手と吉田正尚選手、それにヌートバー選手が加わり、2試合連続で2桁安打をマークするなど厚みを増しています。

7日の最後の実戦では、それまで調子がよくなかった村上宗隆選手と山川穂高選手にそれぞれホームランが出るなどWBC本番を前にチームとして勢いが出てきました。

栗山英樹監督は「就任のときに話した世界一を目指すということに変わりないので、世界一だけを考えてやっていきたい」と意気込みを話しています。

WBC 「中国」どんなチーム？