トルコ・シリア大地震 音楽で支援呼びかけ 東京 浅草

トルコ南部で発生した大地震の被災者を支援しようと、東京 浅草では、現地に多くの友人がいる飲食店経営者の女性が、クルド音楽を演奏するチャリティーライブの開催に向けて準備を進めています。

東京 浅草でバーを経営している上田惠利加さんは5年前、トルコのイスタンブールを旅行で訪れ、クルド人の家庭でホームステイをしたことをきっかけに、その言語や文化に魅了されたといいます。

その後もトルコを旅行で訪れるたび、現地のクルド人たちと交流を深めてきたほか、都内の大学のクルド語教室に通うなどして言語や文化を学んできました。
さらに、上田さんは日本で暮らすクルド人から伝統楽器の「サズ」を譲り受けたのをきっかけにクルド音楽の演奏家としても活動しています。
今回の地震が発生したあと、上田さんはSNSなどで現地の友人たちに連絡を取って、安否や必要な支援について聞き取ってきました。

友人たちは震源から遠い都市で暮らしていることもあり、けがはありませんでしたが、住宅が被害を受けたり生活物資が不足したりしているため、厳しい冬の寒さの中、暖を取るのも難しい状況が続いているということです。

15日は、地震の発生後、連絡が取れないままだった友人と通話アプリで会話することができ、無事を確認したり現在の生活について尋ねたりしていました。
こうした中、被災した人たちのために何かできることはないかと企画したのが自分の店でクルド音楽を演奏するチャリティーライブを開くことで、今月18日の開催に向けて楽器の調整や演奏の練習などを行っていました。

ライブでは会場に募金箱を設置するほか、演奏の様子を有料でオンライン配信することにしていて、集まった募金や収益は全額、支援団体に寄付することにしています。
上田さんは「現地からは冬の寒さがいちばんつらいと聞きます。日本で暮らす私たちも厳しい寒さの中で東日本大震災を経験したのでそのつらさを想像することができると思います。日本からの支援を届けるきっかけとして自分の演奏が役立てばいいと思います」と話していました。