姫路城「菱の門」 番所とやぐら 11日から一般公開
世界遺産 姫路城にある最大の門「菱の門」で、通行人を確認するために門番が詰めていた部屋などが、11日から一般公開されるのに先立って、報道陣向けの内覧会が行われました。
江戸時代初期の当時の城主が造った「菱の門」は、姫路城の敷地内に今も残る門の中で最も大きく、国の重要文化財に指定されています。
門は城の入り口を固める2階建ての構造で、1階部分の西側にある「番所」と2階部分の「やぐら」が、11日から特別に一般公開されるのを前に、報道陣に公開されました。
「番所」は通行人を確認する門番がいた部屋だということで、石垣が内壁として活用された構造となっているのが特徴です。
また、門の2階部分の「やぐら」は、窓が黒い漆や金色の金具で彩られています。
やぐらの中にはかつて武器が保管されていたとみられ、床にあいた穴から門を通る敵をやりで突いたり、敵めがけて石を落としたりすることができるようになっています。
このほか、当時、資料を入れていたとみられる、黒い漆塗りで葵の紋のある「長もち」や、家老が愛用したすずりも展示されています。
姫路市城郭研究室の工藤茂博学芸員は「江戸時代初期は日本の城郭建築が最も華やかで全国的に盛んに造られた。見学しながら、当時、門が果たした機能なども考えてほしい」と話していました。
この「菱の門」の番所とやぐらの一般公開は、今月11日から来月12日まで行われます。