“マグネットボール” 相次ぐ誤飲事故に製造や販売など規制へ

強力な磁石を使った「マグネットボール」と呼ばれるおもちゃを、子どもが誤って飲み込む事故が相次いでいます。このため経済産業省は、ボールの直径がおよそ3センチ未満で磁力の強いものについて、製造や販売などを規制することになりました。

マグネットボールは、直径3ミリから5ミリほどの強力な磁石のボールがくっついて、さまざまな形に変えることができるおもちゃで、主に子ども向けに販売されています。

しかし、このボールを、子どもが誤って飲み込む事故が相次いでいて、消費者庁によりますと、2017年以降、11件報告され、中には飲み込んだボールが体内でくっついて、消化器官に穴が開いたケースもあるということです。

このため、製品の安全を所管する経済産業省は、30日に審議会を開き、マグネットボールを法律に基づいて「特定製品」に指定し、製造や販売などを規制する方針を決めました。

対象になるのは、ボールの直径がおよそ3センチ未満で、飲み込んでしまうと体内でくっつくおそれのある磁力の強いものです。

経済産業省では今後、関連する政令の改正を閣議決定したうえで、ことし5月にも規制を実施したいとしています。

マグネットボールについては、消費者庁の安全調査委員会が、誤飲の危険性の表示がないまま販売されている実態があるとして、国に対して規制を行うことなどを求めていました。