“不適切保育の相談窓口”設置求め 保護者団体が厚労省に要望

静岡県裾野市の保育園で、元保育士3人が園児に暴行したとして逮捕された事件を受け、保護者などで作る民間団体が、12日に厚生労働省を訪れ、不適切な保育に関する相談窓口を自治体に設置することなどを求める要望書を提出しました。

静岡県裾野市の認可保育園「さくら保育園」の元保育士3人が園児に暴行した疑いで逮捕された事件では、不適切な保育を把握してからおよそ3か月にわたって県への報告や事案の公表を行わなかったことから、保育園と市の対応の遅れが指摘されています。

こうした中、保護者などで作る民間団体「保育園を考える親の会」が厚生労働省を訪れ、不適切な保育を防ぐための要望書を提出しました。

この中では、自治体に不適切な保育に関する相談窓口を設置し、すぐに調査を行う体制を作るよう求めています。

また、相談や内部告発があった場合には、自治体と施設が職員や保護者に聞き取り調査を行うなどして速やかに事実確認を行うことや、保護者に対して正確に事実を伝えることなどを求めています。

「保育園を考える親の会」の渡邊寛子代表は「不適切保育の疑いがある事案が相次いで発覚しているが、これは『氷山の一角』にすぎないと思う。子どもたちを守るためにも、国には思い切った対策や啓発に取り組んでほしい」と話していました。