ウクライナ語の教材 日本で制作 避難した子どもたちに無償配布

ウクライナから日本や各地に避難している幼い子どもたちを支えようと、ウクライナ語の学習教材を無償で配る取り組みが始まりました。

学習教材は、ウクライナで教材を作っている出版社が軍事侵攻で営業を停止していることから、日本の大手出版社が各地で避難生活を送る子どもたち向けに1万冊用意したものです。

9日は、ウクライナの子どもなどが語学や文化を学ぶ東京 四谷の日曜学校で無償で配られ、ことし3月以降に日本に避難してきた5歳から9歳の子ども4人が早速、教材を開いて楽しんでいました。
教材は学校に通う前の5歳までを対象に、文字や数、形をイラストなどを通して学ぶ内容で、9歳の男の子からも「ウクライナ語なのでうれしいです」という声が聞かれたほか、5歳の女の子の母親は「図書館にも英語の本しかなく、子どもたちはウクライナ語での勉強ができないまま過ごしていたので、とてもありがたいです」と話していました。

「Gakken」の五郎丸徹社長は、「戦争の影響をいちばん受けるのは子どもたちなので、学びを止めないよう支援を続けていきたい」と話していました。

教材は全国の幼稚園や自治体などの要望に応じて配るほか、ユニセフなどを通してウクライナ国内や周辺の国の避難所などにも届けることにしています。