「軽症者は受診控えて」治療必要な人優先に 4つの医学会が声明
新型コロナウイルスの感染拡大で、救急や発熱外来がひっ迫する中、日本救急医学会など4つの学会が会見を開き、症状の重い人や重症化リスクの高い人の治療を優先するため症状が軽い人には受診を控えてほしいと呼びかけました。
日本救急医学会など救急医療や地域医療に関連する4つの学会は2日、厚生労働省で記者会見を開き、救急や発熱外来のひっ迫によって通常の医療にも影響が出始め「救える命が失われる可能性が高まりつつある」と危機感を示しました。
そのうえで、オミクロン株では多くの場合数日で症状が軽くなり、重症化する人も数千人に1人程度であることから、「症状の軽い人は受診を控えてほしい」と呼びかけました。
症状の目安として、飲食ができる、呼吸が苦しくないといった場合は特別な治療は行われないため急いで受診する必要はないとしています。
一方で、水が飲めない、呼吸が苦しい、37.5度以上の発熱が4日以上続くといった場合、それに重症化のリスクが高い65歳以上の人や基礎疾患がある人、妊娠中の人は受診が必要だとしています。
また、胸の痛みがある、意識に異常があるといった場合は救急車を呼ぶ必要があるとしています。
日本プライマリ・ケア連合学会の大橋博樹副理事長は「安心のため受診したいと思う人もいると思うが、今はどうか治療が必要な方々を優先させてほしい」と話しています。