技能実習生 来日前に半数超が借金 出入国在留管理庁の調査
技能実習生が来日前に負担する費用などをめぐって、出入国在留管理庁が調べたところ、来日前に母国で借金をしていると答えた実習生は全体のおよそ55%と半数を超えました。
出入国在留管理庁によりますと、日本で働く技能実習生は、ここ最近でも年間5000人から9000人が失踪していて、背景には、賃金の不払いといった待遇の問題や、来日前の母国での費用負担をめぐる問題などがあるということです。
出入国在留管理庁は、母国での負担の実態を把握しようと、ことし4月までの5か月間に、ベトナムなど6か国の実習生2200人余りを調査し、ほとんどから回答を得ました。
それによりますと、全体のおよそ83%が来日前に母国の送り出し機関や仲介者に支払ったと回答し、総額の平均は、54万円余りでした。
国別では、ベトナムの実習生が最も多く68万円余り、次いで、中国のおよそ59万円、カンボジアの57万円余りなどとなっています。
一方、来日前に母国で借金をしたと答えたのは全体のおよそ55%と半数を超えました。
平均はおよそ55万円で、最も多かったのは、ベトナムの67万円余り、次いで、カンボジアの56万円余り、中国のおよそ53万円などとなっています。
出入国在留管理庁は「今回の調査結果を、制度の見直しに向けた検討にいかしたい」としています。