この中で岸田総理大臣は、新型コロナの感染状況について、感染が全国的に拡大し、若い世代を中心にすべての年代で感染者が増えているものの、重症者数や死亡者数は低い水準にあり、病床使用率も総じて低い水準にあると説明しました。
そして、新たな行動制限を行うことは現時点では考えていないとする一方、社会経済活動と感染拡大防止の両立を維持するため、世代ごとにメリハリの効いた感染対策をさらに徹底する考えを示しました。
具体的には、現在、60歳以上の人や、18歳以上で基礎疾患がある人に行っている4回目のワクチン接種について、厚生労働省の審議会に諮ったうえで、すべての医療従事者と高齢者施設のスタッフなどおよそ800万人にも対象範囲を拡大し、来週以降、接種を進めることを表明しました。
また、3回目の接種を終えていない若い世代に対し、感染拡大を踏まえて接種を受けるよう呼びかけました。
さらに、夏休みで人と人との接触機会が増えることが予想されるとして、全国のおよそ1万3000か所で無料の検査を行うほか、主要な駅や空港などに100か所以上の臨時の無料検査拠点を整備する考えを示しました。
また国民に対しては、手指消毒や室内で会話するときのマスク着用、冷房でこもりがちになる室内・飲食店内での十分な換気といった、基本的な感染対策を徹底するよう協力を呼びかけました。
首相 4回目のワクチン接種の対象 医療従事者などへの拡大表明
岸田総理大臣は記者会見で、現在60歳以上の人などに行っている4回目のワクチン接種の対象範囲を、医療従事者と高齢者施設のスタッフなどにも拡大し、来週以降、接種を始めることを表明しました。