世界禁煙デー 若年で喫煙開始は高リスク 知っている人は約40%

31日は、WHO=世界保健機関が定めた「世界禁煙デー」です。若くしてたばこを吸い始めると、病気になるリスクが高まると知っている人は40%ほどにとどまることが、国立がん研究センターの調査で分かり、健康への悪影響について知ってもらうことが課題だとしています。

国立がん研究センターは4月に、20歳以上の喫煙者や非喫煙者と、18歳と19歳の合わせて2040人に、たばこの健康リスクなどについてインターネットでアンケート調査を行いました。

この中で、たばこを早くから吸い始めることによる健康への影響について知っていることを複数回答で聞いたところ、
▽「病気になるリスクが高くなる」は42.9%
▽「ニコチンの依存度が高くなる」は40.7%
▽「早く死亡するリスクが高くなる」は29.5%
などとなっていて、健康への悪影響について知ってもらうことが課題だとしています。

また、今年度から成人年齢が18歳に引き下げられた一方で、20歳未満の喫煙は禁止されていることについて18歳と19歳では、ほとんどが知っていましたが、全体では知っている人は68.6%にとどまりました。

国立がん研究センターの平野公康たばこ政策情報室長は「若くして喫煙し始めるリスクの啓発に課題がある。たばこが身近にあることが喫煙を始めることにつながるので、子どものときに触れる機会を減らしていく必要がある」と話しています。