電気自動車などの販売台数 前年の2倍以上に 中国や欧米で先行
去年、世界で販売されたEV=電気自動車とプラグインハイブリッド車は、前の年の2倍余りになったという調査結果を国際機関がまとめました。ほとんどを中国と欧米が占め、日本と比べて普及が大きく先行しています。
IEA=国際エネルギー機関が今月公表した報告書によりますと、去年、世界で販売されたEVと外部から充電できるプラグインハイブリッド車は、合わせておよそ660万台でした。
前の年の2.2倍で新車販売全体に占める割合はおよそ9%だとしています。
国別では中国が333万台で前の年のおよそ2.9倍、アメリカが63万台でおよそ2.1倍、ドイツが68万台でおよそ1.7倍、イギリスが31万台でおよそ1.8倍、フランスが30万台でおよそ1.7倍でした。
一方、日本は1.5倍に増えたものの4万4000台にとどまり、中国や欧米での普及が大きく先行する構図が鮮明になっています。
要因についてIEAは、各国でガソリン車の新車販売を段階的に減らしたり将来的に禁止したりする方針が打ち出されたことに加え、補助金制度が大幅に拡充されたことを挙げています。
業界に詳しい伊藤忠総研の深尾三四郎 上席主任研究員は「EVは中古車として下取りに出しても価格が比較的高いため、新車で購入する人が増えている。日本でも同じ状況になるかが普及に向けて重要だ」と指摘しています。