宇宙飛行士の野口聡一さんが退職前に会見「後輩に道譲りたい」
宇宙飛行士の野口聡一さんが、JAXA=宇宙航空研究開発機構を退職するのを前に記者会見を開き「3回目の宇宙飛行を終えて、後輩の宇宙飛行士に道を譲りたいと考えるようになった」と退職の理由を述べました。
宇宙飛行士の野口聡一さん(57歳)は、来月1日でJAXAを退職するのを前に、都内で記者会見を開きました。
この中で、退職の理由として「3回目の宇宙飛行を終えて、そろそろ後輩の宇宙飛行士たちに道を譲りたいと考えるようになり、退職を決断しました」と語りました。
そして、最も印象深かったことを問われると「最初に宇宙に行った時に、無重力の中で窓から見た地球の姿です。それを見るために宇宙飛行士になったので、何年たっても忘れられない光景です」と振り返っていました。
さらに「支えてくれた家族や育ててくれたJAXA、応援してくれた皆様に感謝しています」と話しました。
また今後については、正式に退職したあとに話したいとしながらも「民間の立場で宇宙開発を盛り上げることに協力するとともに、次世代を担う子どもたちの育成にも関わりたい。宇宙旅行をする民間の人が増えているので、『水先案内人』として活動できたらいいと思います」と話していました。
野口さんは、1996年に当時のNASDA=宇宙開発事業団が行った選抜試験で選ばれて宇宙飛行士になり、26年間で3回宇宙飛行を行いました。